横  岳


                        2015年6月28日〜29日


   横岳に初夏の花を見に行った。この辺りを歩くのは2年ぶりである。前回はツクモグサが目当
 てだったので6月上旬だったが、今回は数多くの初夏の花を見ることが目的で、特にウルップソ
 ウとチョウノスケソウが目当てである。

  27日午前中の時点で、28日の雨はなくなり29日はまあまあの天気予報。でもこの時点で雨は降ってい
 た。その日の夕方から天気は回復しだし夕焼けは素晴らしいものだったので、梅雨の晴れ間を期待して28日
 には赤岳鉱泉に入ることにした。
  28日中央高速で山梨に入ると北岳、間ノ岳、農鳥など南アルプスの山々は雲一つない空に雪を残してその
 姿を見せていた。八ヶ岳も快晴の中できれいに見えてきた。

   <1日目>  
     美濃戸から歩き始める。快晴で日差しはあ
  るが、爽やかでむしろ涼しい。

   この時期どこの山でも見かけるシロバナヘ
  ビイチゴがたくさん咲いている。
 
   ギンリョウソウがあり、木に巻き付いてい
  るマタタビが花をつけている。

   日曜日の13時過ぎなので、北沢を多くの
  登山者が下ってくる。今日は素晴らしい天気
  だったのでみんな大満足しての山旅だったの
  だろう。
    ギンリョウソウ
       幅の広い林道を徐々に高度を上げながら歩
    く。

     小型のマイヅルソウやキバナノコマノツメ、
    ズダヤクシュ、コミヤマカタバミなどが見ら
    れてくるが、全体としてこの北沢には花は少
    ない。

     堰堤の広場といわれているところで林道は
    終わり、北沢を左岸にわたって山道となる。

     この辺りもシロバナヘビイチゴやキバナノ
    コマノツメなどがあり、ヤマオダマキが一つ
    咲いていた。
  マタタビ
 
  アマイヅルソウ キバナノコマノツメ
       北沢を右岸、左岸と木の橋で渡って、沢の
    流れの向こうに大同心、小同心が見えた。

     ここから少し歩くとオサバグサが顔を出し
    た。ちょうど咲き始めだ。この花は翌日の硫
    黄岳への登りでもたくさん見られた。

     オサバグサは15年くらい前に福島の田代
    山・帝釈山に行ったときに見て以来の気がす
    る。

     赤岳鉱泉で幕営の手続きをしていた宿の事
    務所には石油ストーブがたかれていた。

     この日は約10張のテントが張られていた。
  ヤマオダマキ
 
  大同心と小同心 オサバグサ
     
    <2日目>  
     鳥の声で目が覚める。

   明け方はシュラフにくるまっていても寒
  さを少し感じた。5〜6℃くらいだろうか?

   上空は少し雲は出ているが晴れており、
  赤岳山頂もくっきり見られた。今日も天気
  はいいようだ。

   小屋周辺でミヤマキンポウゲが咲いてい
  た。

   シラビソの林の中を硫黄岳を目指して登
  りはじめる。
  ミヤマキンポウゲ
     このシラビソの林の中にオサバグサがた
  くさん咲いている。

   ここを歩いているのは前に3人、後ろに
  2人。いずれもテン泊者で、背に負ってい
  る荷物は軽い。
 
   昨日の北沢沿いのイワカガミはもう終わ
  っていたが、ここには数多くのイワカガミ
  が咲き誇ってた。

   ミツバオウレンが咲いていた。この写真
  の株はもう咲き終わりであるが、種をつけ
  るフック型の子房が面白い。
  イワカガミ
       この尾根道の右側の木の間越しに、横岳や
    八ヶ岳の主峰赤岳が見えるようになり、赤岩
    ノ頭に着いた。

     素晴らしい眺望!!

     北アルプスが乗鞍岳から白馬岳まで山座同
    定がすべてできる。

     風も弱く気分爽快。
  ミツバオウレン
 
  北アルプス 左が乗鞍、右が穂高・槍
     ここから硫黄岳に向けて緩い登りが続く。

   火山であったことが良くわかるごつごつ
  した礫地となり、高山植物が現れる。

   岩の隙間にはイワヒゲ、ミヤマダイコン
  ソウ、そして今が盛りとミヤマシオガマが
  たくさん咲いている。
  イワヒゲ
 
  ミヤマダイコンソウ ミヤマシオガマ

                                                                ≪続く≫

トップに戻る   次のページへ  山の花の道に戻る