林道際にスミレが出迎えてくれた。そ のうちにキバナノコマノツメの比較的大 きな株が見えた。 しばらく歩いて林の中に入ると、ズダ ヤクシュやヒメゴヨウイチゴなどこの時 期の花が見え出した。 この日、平日のせいか人も少なく、朝 のうちは太陽も見え、青空も広がってい たが、山のほうは雲がかかっていた。 オーレン小屋に着く。 近くの餌場にウソが3羽、餌をついば んでいた。 |
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キバナノコマノツメ | ||
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ここから小沢を渡って登りにかかる。コ ミヤマカタバミがあったが、まだ太陽の光 が弱く花は半ば閉じていたが、帰りには開 花していた。 40分ほどで夏沢峠に着いた。ここから 硫黄岳に向かう。このころから雲が出てき て、陽がさえぎられてしまった。 イワカガミが随分出てきたがまだ蕾だっ た。 |
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ヒメゴヨウイチゴ | ||
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硫黄岳近くになって、いよいよ高山植物 が姿を見せてきた。 まずはキバナシャクナゲ。この花の少し 緑がかったクリーム色は何時見てもきれい だ。 それから尾根筋に出てミネズオウ。本州 のミネズオウは去年北岳ではじめて見たが 白色。北海道のはピンクから濃いピンクだ。 |
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コミヤマカタバミ | ||
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キバナシャクナゲ | ミネズオウ | |
硫黄岳山荘のトイレを借りた時のこと だ。先に入ったあーちゃんがトイレから 出てきて、「びっくりした。きれいなん で・・・。」と言っていたが、北海道の 山で5年半過ごしたわれわれとしては、 トイレがあること自体がありがたいこと で、ハエや他の虫がかなりいる北海道の 山のトイレとは比べものにならない清潔 さに驚いた。 北アルプスや八ヶ岳を始め、本州の山 小屋では特に若い女性の登山客に来ても らうためにはきれいなトイレが欠かせな いそうだ。 |
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硫黄岳と硫黄岳山荘 | ||
硫黄岳周辺はコマクサの群落があり、 長い間その植生に努めてこられたのでか なりの花数があるが、まだこの時期は咲 いていなかった。 ここから初夏の花がたくさん見られる ようになる。ウラシマツツジ、クモマナ ズナ、オヤマノエンドウ、ミヤマキンバ イ、イワウメが見られた。 またチョウノスケソウも見られた。 |
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ウラシマツツジ | ||
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クモマナズナ | オヤマノエンドウ | |
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ミヤマキンバイ | チョウノスケソウ | |
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道の両側、特に北側の斜面には、これら の群生がとてもきれい。 次々にこういう光景が出てくるので、歩 いていて楽しい。 |
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そして横岳周辺にツクモグサがあった。 太陽が照ってなかったので、開いた株 は少なかったが、横岳前後でかなりの数 がある。大きな株はあまりなかったが、 見ごたえがある。 ツクモグサは陽の光が弱いと花は開か ない。当然朝早いうちは閉じている。花 が開いていないもののほうが好きだと言 う人がいるが、たつさんはどちらかと言 うと開いているほうが好きだ。 それにしても、これだけ群生している とは思わなかった。 |
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ツクモグサ | ||
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ツクモグサは雪解け直後に咲く花であり、しかもこれが咲くほとんどの山では山頂付近にし かないため、どこでも雪の斜面を登ることになるが、ここ横岳ではそういうところがないので 歩くには楽だ。 しかも、登山口からの距離も遠くなくまた他の初夏の花も同時に多く見られるため、八ヶ岳 ではツクモグサが比較的容易に見られることで訪れる人も多いらしい。 美濃戸口から登れば赤岳山頂も踏めるし、ウルップソウも咲いていたのではと思うが、今回 の目的はツクモグサだけなのでこのルートは正解だった。 日差しはなかったが比較的明るい空だったし、素晴らしい山行だった。一日楽しく遊ばせて もらった。 桜平駐車場(6:20) オーレン小屋(7:38) 夏沢峠(8:18) 硫黄岳(9:27) 横岳山頂(11:28) 硫黄岳山荘(13:35) オーレン小屋(14:46) 駐車場 (15:47) |
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