エゾハルゼミがしきりに鳴いている。今ま での経験だと標高が1200m〜1400m くらいまでは声が聞こえるが、谷川岳では山 頂付近でも鳴いていた。 梅雨に入ったこともあって湿度が高く、さ らに晴れていて気温が高いため歩き始めてす ぐに汗が噴き出す。 西黒尾根を登りに使うのは初めてだ。最初 からしばらく斜度がある。 タニウツギがたくさん咲いていた。これは ラクダの背あたりにもあり、また下りの天神 尾根でもたくさん見られた。 |
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タニウツギ | ||
樹林帯の中でも時々風が通るのでありがた い。 1時間くらい登って、アブラツツジが見ら れた。われわれにとって初めて見る花だ。 ツツジ科にしては花が垂れ下がってついて おり、色も形もアオノツガザクラそっくりの 地味で小さな花だ。 ユキザサが咲いていた。少し登るとまだ開 花は完全にしていないが、ユキザサの群落が 見られた。 ユキザサに限らず、ここの花は数が多く見 られる種類もあってうれしい。 |
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アブラツツジ | ||
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ベニサラサドウダンもたくさん見られる。 この花も天神平に向けて本当にたくさん見ら れた。 アオイの葉がそこここにあって、その下を 見ると花がついている。 帰ってから調べてミクニサイシンであるこ とが分かった。多くが濃い紫から褐色の花が ついているが、中には緑の花も見られ、ミク ニサイシンにはそういう色の花もあるそうだ。 |
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ユキザサ | ||
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ミクニサイシン | ミクニサイシン緑花 | |
サンカヨウやエンレイソウもあるが、もう 花は終わっていた。 そのうちツクバネソウが見られた。咲き始 めのツクバネソウはきれいだ。 ベニサラサドウダンの花柄が道にたくさん 落ちている。上を見ると花もつけているが樹 林帯なので写真には撮りにくい。 オオカメノキがこれもところどころで見ら れた。この木の葉は葉脈がはっきりして好き な木だ。 |
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ツクバネソウ | ||
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マイヅルソウも現れたが、まだ多くが蕾の 状態で咲くのはもう少し先。ただ日当たりの 良いところではきれいに咲いていた。 斜度がさらに増し、鎖場が現れて、そこを 越えて少し行くと西側の視界が開けてロープ ウェーが見えるようになった。 このあたりにベニサラサドウダンやタニウ ツギがたくさん咲いている。 さらに鎖場を進むと谷川岳のトマの耳、オ キの耳が見えてきた。 |
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オオカメノキ | ||
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マイヅルソウ | ベニサラサドウダン | |
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トマの耳とオキの耳 | ||
鎖場が続く。このあたりからイワカガミや ナエバキスミレがたくさん見られる。 特にイワカガミは天神尾根でも道端にずっ と咲いており、あーちゃんが「ここはイワカ ガミの道だね。」 ナエバキスミレはオオバキスミレの小型化 したものとされているが、茎が赤褐色してい るのが特徴で、谷川岳のような蛇紋岩地のも のは葉の光沢が強いそうだ。 |
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イワカガミ | ||
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ニガイチゴやミツバツチグリなども見えだ し、少し行くとラクダの背に着いた。 そろそろお昼にしようと考えているが、日 影がない。少し歩いて巖剛新道との分岐であ るガレ沢のコルに着いた。巖剛新道に少し踏 み入れると日影があったので、道上ではある がここはおそらく通る人はないだろうとそこ でお昼にした。 |
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ナエバキスミレ |
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