今日の白馬岳のルートは、白馬大池と白馬 岳の間を除くと初めて歩くルートだ。 蓮華温泉の朝食が6時前と聞いていたので、 宿の朝食は摂らず、前もって買っておいた朝 食と昼食をもって5時に歩き出す。 この日と明日8月1日の天気予報は曇りか 霧一時雨で、「晴れ」という文字はなかった。 でも明け方は晴れていて雲も一部にあった だけだった。 まずは標高差約600mを登って天狗の庭 を目指す。ヤグルマソウと咲き終わりのキヌ ガサソウが見られた。 |
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ヤグルマソウ | ||
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キヌガサソウを見たのは、たつさんは初め てである。 歩き始めてからはさわやかなブルーのヤマ アジサイやタマガワホトトギス、シロスミレ などが見られたが、その花の数が多いのに驚 く。 ほかにゴゼンタチバナやソバナ、マイヅル ソウ、タニギキョウ、シナノオトギリなどが 次々と現れた。 |
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キヌガサソウ | ||
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ダケカンバやオオシラビソの大きな木があ る樹林帯はすずしく、汗がたらたらと言う感 じではない。 山の経験の少ないNさん夫妻は初めての山 小屋2泊でその分の荷を担いでいるので、3、 40分に1本の休憩を取りながら歩く。 頭上が開けてきて、あたりにクルマユリや タカネナデシコ、ミヤマムラサキなどが現れ、 標高2000mの天狗の庭に着いた。 |
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ソバナ | ||
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クルマユリ | タカネナデシコ | |
ハクサンオミナエシもかなり咲いている。 この花を見てSさんが、「この黄色、すご く鮮やかだね。」と言う。そう、ほかの山で 見る黄色よりも鮮やかに見える。 そしてミヤマムラサキだ。南アルプスの北 岳で見ているが、そこでは岩場の隙間に咲い ている程度であるが、ここではそこらじゅう に咲いているといった感じで、翌日、翌々日 にもたくさん見られ、「こんなに多くのミヤ マムラサキを見たのは初めてね。」とあーち ゃん。ほかにコバノコゴメグサ、イブキジャ コウソウ、オンタデ、ソバナ、ネバリノギラ ンなどが咲いている。 |
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ハクサンオミナエシ | ||
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ここで少し時間を取って休憩。 雪倉岳方面が見えてくる。山頂部に雲がか かっているが空は晴れている。ラッキーだ。 ここからまた樹林帯に入る。尾根の横腹を 縫って登りが続く。 湿ったところにオオバミゾホウズキが咲い ていた。「これは何という花?」とSさんが 聞く。彼はかなり花に詳しい。もう一組のN さん夫妻には一つ一つ花の名前を伝えながら 歩く。勿論覚えてもらうためでなく、少しで も興味を持ってもらえればと思ったまでだ。 |
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ミヤマムラサキ | ||
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雪倉岳方面 | オオバミゾホウズキ | |
1時間半ほどしてNさんが、「だいぶ視界 が開けてきたね。」という声に、白馬大池が 見えてきた。 Nさん夫婦が咲いてる花を見て、「素晴ら しいね!!」と感嘆の声を上げる。 テントが5張。日差しはあるが、雲も多く なっている。 チングルマやハクサンコザクラの群落。S さんも「これはすごい!!」。 |
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チングルマ | ||
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ほかに、エゾシオガマ、イワイチョウ、ア オノツガザクラ、ハクサンイチゲ、タテヤマ リンドウなどの雪田性の植物がたくさん見ら れる。素晴らしいお花畑だ。 白馬大池山荘の前では多くの人が休んでい た。大部分が栂池からの登山者や白馬岳から の下山者だ。人気の山だということがわかる。 ここでお湯を沸かしてコーヒータイム。今 日中に白馬山荘に着けばいいので気が楽だ。 「もう今日の行程の半分は来たよね。」と いうSさんに、「残念ながらまだ半分に満た ないよ」とたつさん。 |
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ハクサンコザクラ | ||
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エゾシオガマ | イワイチョウ | |
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ここからまた長い尾根歩きが始まる。 白馬大池を下に見て、道沿いにはリンネソ ウ、ミヤマダイコンソウ、ハクサンフウロな どが出てくる。リンネソウはみんな下向きに 咲くので、下から撮ると内側が赤くなってい ることがわかる。 ライチョウがいた。Nさん夫妻にとっては 初めて見る実物のライチョウだ。オスのライ チョウがゆっくり歩きながら餌を探している のか? 今どきは子連れのライチョウがいる がこの時はオス一羽だけだった。しばらくラ イチョウの行方を見ていた。 |
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タテヤマリンドウ | ||
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白馬大池 | リンネソウ | |
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ほかにもイワギキョウ、チシマギキョウ、 そしてクモマミミナグサが現れた。 この後もチシマギキョウはたくさん見られ たが、イワギキョウはごくわずかだった。 クモマミミナグサもたつさんは初めて見る 花だ。 船越の頭に着いた。 ちょうど神奈川県の高校の山岳部が白馬岳 方向から来てここで休憩を取った。高校名の 入ったきれいなTシャツを着て、日帰り用の ザックを持っていて、昔の山岳部のイメージ とずいぶん違った集団だった。 |
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ミヤマダイコンソウ | ||
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イワギキョウ | クモマミミナグサ |
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