8月最初の金曜日とあってテントサイトは にぎわっている。3日に下山した時は満杯に なっていた。 3時半頃おきて、簡単に朝食をとって、荷 物を整理し5時前に出発。 土曜日なので帰りの北沢峠発のバスの時刻 は13:30と16:00。できれば13: 30のバスに乗りたいが、昨日聞いたら臨時 が出るというので、急ぐ必要はない。 今日は藪沢新道を歩くことにする。 |
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朝のテン場と長衛小屋 | ||
大平山荘周辺では、コバノイチヤクソウや タマガワホトトギスもまだ残っていた。 空は快晴。風もなく今日は一日遅らせて多 分正解だったと言えそうな日和だ。 藪沢新道に入り、コイチヨウランがたくさ ん見えだす。ホソバノキソチドリやもう咲き 終わっているがコフタバランなどのラン科の 花が見える。 まだ朝が早いせいか、頭と目が眠っており、 何枚か撮ったがピンボケが多い。条件を替え て撮るように頭が回っていない。 |
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コイチヨウラン | ||
尾根に乗って、藪沢が見えだした。 セリバシオガマやダイモンジソウが見える。 さらに進むと藪沢に雪が結構残っている。 右岸から左岸にわたる橋は見えずに、大き な雪渓が残っている。6月末に北岳に登った 時に、今年は雪が多いと感じたが、ここ仙丈 でも同じようだ。 木の橋を渡って雪渓の上を歩いて右岸に。 このあたりからミヤマバイケイソウやマルバ ダケブキが見えだした。 |
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藪沢を渡る箇所 | ||
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8月に入ってもこれだけ雪が残っていると いうことは、沢沿いの道は花が少ないのでは と思った。 左岸の上の方にはマルバダケブキがたくさ 咲いていて黄色がにぎやかだ。 タカネグンナイフウロが現れる。いくつか 株があるが、まだ花のつけ始めが多い。 クルマユリも出てきた。 |
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ミヤマバイケイソウ | ||
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タカネグンナイフウロ | クルマユリ | |
左岸沿いを歩くが、夏道はやっと雪が解け たところがあり、時々雪の上もあるくところ がある。したがって道沿いの花は少ない。こ れから咲くと思われる。 雪が早く溶けたところでは少しずつ咲いて いるが、去年と比べると圧倒的に少ない。 しかし、咲き始めの花が多く、とてもきれ いだ。ミソガワソウ、キバナノコマノツメ、 ヤマガラシ、陽に当たってきれいなクロクモ ソウなど。 |
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ミソガワソウ | ||
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ヨツバシオガマが数を増しだした。 ハクサンフウロがピンクの花を咲かせてい る。 ハクサンイチゲの咲き始めの花が沢沿いで 一株だけ見られた。 ヤマガラシの黄色もきれいだった。 |
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クロクモソウ | ||
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ヨツバシオガマ | ハクサンフウロ | |
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藪沢小屋への道のところも雪渓だった。 ここからわずかで馬の背ヒュッテだ。マル バダケブキがここでもたくさん咲いている。 |
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ハクサンイチゲ | ||
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馬の背ヒュッテ手前のシカの食害から守る 網の中の植物は去年に比べてずっと種類も量 も増えた気がする。 こうした地道な努力がないと食物連鎖の一 番下に位置する高山植物は生きていけない。 帰り道、小仙丈のカールの左側にもかなり の範囲にわたってシカが踏み込めない柵が設 置されていたが、こういう取り組みに感謝し たい。 馬の背ヒュッテで休憩。 小仙丈が目の前に見える。これから今まで とはまた違った景色が見られると思うと先を 急ぎたくなる。 仙丈小屋で水が取れることを確認して出発。 |
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マルバダケブキ | ||
ミヤマキンポウゲとシナノキンバイが隣同 士で咲いていたのでツーショットを撮る。 またシカよけのネットがあり、そこにはヨ ツバシオガマの大きな群落が見られた。 ミヤマハンノキとハイマツの下には、キバ ナノコマノツメ、ツマトリソウ、アオノツガ ザクラ、ヨツバシオガマなどが咲いている。 |
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シナノキンバイとミヤマキンポウゲ | ||
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さらに、モミジカラマツ、カラマツソウと イワカガミだ。 これらの花は初夏に咲くのが普通で、今の 時期に旬の状態で見られたので少し驚いた。 そして目の前に仙丈岳が現れた。 振り返ると甲斐駒と八ヶ岳。 さらに北アルプスの白馬岳から鹿島槍、五 竜、槍ヶ岳、穂高の山々。そして乗鞍。 さらに御嶽と中央アルプスがくっきり見え る。 |
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キバナノコマノツメ | ||
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ミヤマカラマツ | イワカガミ | |
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藪沢カールと小仙丈、仙丈 | ||
友人夫妻は感激していた。「こんな素晴らしい景色が見れて最高だ。」と。 特に二人で先だって乗鞍に行ったそうだが、その時は何も見えなかったそうなのでなおさらだろう。 北アルプスの山々が見えるとは思ってもいなかったので、雲海越しの風景には大満足。 |
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