ニペソツ山


                         2012年6月16日


 10ヶ月ぶりのニペソツである。今回の一番の目的はできるだけ状態の良いツクモグサを撮る
ことである。
 3年前に6月下旬にここに上って、思いがけずツクモグサのしおれかけた花を見たが、そのと
きよりもきっといい状態が見られるだろうと期待していた。

  前日夕方に確認したニペソツ山の天気予報では正午頃までは曇りだった。テレビの予報でも
 帯広地方は曇り、一方上川地方は晴れなので天気が崩れる心配はなさそう。杉沢出合の駐車場
 には2台の車が止まっていた。今日は土曜日なので何組かの人はいるだろうと予想はしていた。
  準備をしていたら、3台の車が次々に到着した。

       空は曇っているが雨が降る心配はなさ
   そう。風もなくこれなら気持良い山登り
   ができそうに思った。

    昨日、宿の主人から、「今日(15日)
   はようやく天気も良くなり気温も上がっ
   たけど、前日まではずーっとストーブを
   焚いてました。」といわれ、5月にかな
   りの雨が降って雪は平年並みになったけ
   どその後気温の低い日が続いているらし
   い。
    
    大木2本を倒して横にした橋を渡ると
   ムラサキヤシオツツジが何本かあった。
   ここでこの花が咲いているのを見るのは
   初めてである。
  ムラサキヤシオツツジ
 
    今日はもう一晩糠平に泊まる予定なの
   で、休憩を含めて上り6時間、下り4時
   間半のゆっくりした行程と決めていた。

    小天狗までの上りも時々現れる花を撮
   りながらのスローペースで汗もほとんど
   出ない。

    ヒメゴヨウイチゴやズダヤクシュ、ミ
   ヤマスミレ、咲き始めたばかりのゴゼン
   タチバナ、もう葉っぱが大きくなってし
   まったミズバショウなどが時々現われる。

    ツバメオモトが顔を出した。

  ツバメオモト  
 
    ミツバオウレンやコミヤマカタバミも
   出てくるが、コミヤマカタバミはこの道
   では陽が当たらないため開いていない。
    もっと上に行って、帰りにでも撮ろう。

    サンカヨウやエンレイソウもほんの少
   し見られた。

    ここの林床の道はほかの山でも見られ
   るような花はあることはあるが、数はと
   ても少ない。
    
    ミツバオウレン 
 
  サンカヨウ  エンレイソウ 
      
    ササが一旦なくなってきて尾根筋に出
   ると南にウペペサンケが見え出し、反対
   側に通称オッパイ山(西クマネシリとピ
   リベツ)が見えた。曇ってはいるが見通
   しは良いことがわかる。

    また、ここまででも木々の花では、コ
   ヨウラクツツジやクロウスゴが見られた。

    ハクサンシャクナゲもここにはあるが、
   まだ蕾もつけてない。ミネカエデもかろ
   うじて蕾を持った枝が少し見られた。
    
  ウペペサンケ山
 
  コヨウラクツツジ  クロウスゴ
 
    大きな岩を越えて南に道が方向を変えるほぼ150mほど手前にちょっとした空地があり、
   そこで朝食とした。

    友人は宿で作ってもらった弁当を食べる。ボクはパンにする。大きなおにぎりが二つ。梅と
   いくらだそうだ。おかずも玉子焼きや焼き鮭、鳥のから揚げ、佃煮などが入っていておいしそ
   うだ。うまい!うまい!と感動していた。でもおにぎりが大きすぎてやっと食べたそうだ。
       しばらく休んで上り始める。このあた
   りは、ヒメマイヅルソウがあるが、まだ
   まだつぼみ。

   また、ヒメイチゲも見られた。
 
     ヒメマイヅルソウ
      前方に前天狗が見えてくる。

    予想していたよりずっと雪が少ない。
    夏道もしっかり見えている。

    ここから天狗のコルまでのササ道は、
   去年の8月19日にきたときはかなりの
   薮になっていた。それ以降ササを刈って
   くれていたのでとても歩きやすくなって
   いた。感謝!!

    天狗のコルにもほとんど雪はない。こ
   れでは水を取ることができないので、こ
   こでのテン泊は厳しいな。一方で雪がな
   くなってまだ時間がたっていないためか、
   このあたりで見られる初夏の花はまだ蕾
   すら見当たらなかった。
  前天狗


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