北 岳


                        2015年7月29日〜31日


   御池小屋テント2泊といういつものゆったりした日程で北岳に行ってきた。
  盛夏の花、なかでもキタダケキンポウゲとタカネマンテマを見て撮ってくることが目的
 である。今年はいつもより約2週間ほど花が早いといわれているだけに、もう終わってい
 るのではと気がかりではあった。

  初日は広河原から御池小屋までなので、当初は芦安10:50発のバス又は乗り合いタクシーに乗るつも
 りで家を出たが、カーナビの到着予測は10:45になっており、出発早々修正を余儀なくさせられた。平
 日ではあるが夏休みのそれも一番いい時期だから道路が混むのは仕方ない。
  次の乗り合いは11:25発なのでそれに間に合うようについたが、乗り合いタクシーは来なかった。
  仕方なく11:55発のバスに乗って広河原に着いた。

   <1日目>  
     この日、標高が1500mという広河原で
  はあるが、ちょうど時間的に最高気温のでる
  ときであり、とにかく蒸し暑い。

   夕方までに御池に着けばよいので気が楽。
  早速きれいなソバナがたくさん現れた。

   この道沿いでは、もうキツリフネもちらほ
  ら咲いており、コウシンヤマハッカも咲き始
  めている。やはり例年より早い。

   ジャコウソウが見られた。
    ソバナ
       いつもの岩場に咲いているキリンソウは終
    わりに近かったし、コキンレイカやコアジサ
    イは終わっていた。

     ピンクのシモツケソウは咲き始めがあり、
    レイジンソウの咲き始めもあった。

     タマガワホトトギスときれいなセンジュガ
    ンピが見られた。

     御池に着いた時には汗びっしょりで、冷た
    い水にタオルをつけて、体を拭った。

     ビールがことのほか美味かった。
   ジャコウソウ  
 
   タマガワホトトギス センジュガンピ
     
  <2日目>   
     昨夕の小屋の情報では、今日は「雨のち昼
  過ぎから晴れ」であった。ただ月は出ていた
  し、池山吊尾根にかかる雲も薄く尾根がはっ
  きり見える時が長かったので、晴れるのでは
  ないかと考えていた。

   結構ぐっすり眠って3:50に人の物音で
  目が覚めた。快晴だ!

   5時前に食料と水を持ってテントを出発。
  大樺沢を八本場のコルに向かう。

   この辺りは例年ならミヤマハナシノブとタ
  カネグンナイフウロ、イワオウギなどの大き
  な花園であるが、今年は花がとても少ない。
  ミヤマハナシノブ
       そのうち、シロウマオウギやミヤママンネ
    ングサ、チシマギキョウが見られるようにな
    った。タカネナデシコも現れた。

     大樺沢の雪渓は例年よりも少なく、二股付
    近は右岸沿いに一部が、上二股付近から上に
    残っているだけだった。

     たつさんから先行者2人が登っているのが
    見えるが後続は見当たらない。

     ミヤマキンポウゲやいつもこの辺りに咲い
    ているモミジカラマツが見られ、マルバギシ
    ギシ(ジンヨウスイバ)を初めて見つけた。
  イワオウギ
 
  チシマギキョウ ミヤマキンポウゲ
     八本場のコルへの梯子がたくさんあると
  ころで先行者に追いついた。

   八本場のコルにでると雲が湧き上がって
  いて、間ノ岳の頂上を覆ってきていたが、
  しばらくするとその雲も取れ、ほぼ快晴に
  なった。

   シロバナタカネビランジが咲いていた。
   ここの岩場ではこれがお目当てである。

   いつもならクロユリが咲いている草地に
  行ってみたが、もう跡形もなく、またミヤ
  マオダマキも全く見られなかった。
    シロバナタカネビランジ
     トラバース道を歩く。

   ここはいつものことながら、数メートル
  歩いては立ち止まって道の上下、左右見え
  る範囲の花を眺めてしまう。写真に収め、
  そしてまた数メートルの繰り返し。

   キンロバイの鮮やかな黄色、シロウマオ
  ウギ、タカネイブキボウフウが咲き、もう
  トウヤクリンドウも咲いていた。この花は
  北岳肩の小屋から下の小太郎分岐まででも
  たくさん見られた。

   ミヤマムラサキがまだ残って咲いており、
  ミヤマミミナグサのきれいな花があった。
  
   さらにタカネコウリンカ、タカネシュロ
  ソウ、タカネツメクサが見られる。
  トウヤクリンドウ
 
  ミヤマムラサキ ミヤマミミナグサ
 
  タカネコウリンカ タカネシュロソウ
     この時間、トラバース道の入り口近くで
  6人のグループにあった以外は一人だけし
  すれ違わなかったので、何か独り占めして
  いる気分だ。

   背の低いキタダケトリカブトやハクサン
  フウロ、タカネナデシコ、イブキトラノオ、
  ムカゴトラノオ、タカネツメクサなども咲
  き誇っている。

   ここで見られるのではと期待していたホ
  ソバツメクサを探したが見つからなかった。

  ハクサンフウロ
 
  キタダケトリカブト タカネナデシコ
     さらにミネウスユキソウ、ハゴロモグサ
  などが現れ、タカネグンナイフウロがここ
  でも見られた。

   タカネシオガマも見られた。
  ミネウスユキソウ
 
  ハゴロモグサ タカネグンナイフウロ

                                                                ≪続く≫

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