<第一日目> | ||
広河原山荘を6:45に出発した。 天気は曇り。風はまったくない。 大樺沢を右岸にわたる最初の橋までの道は、 両側の木々が刈られており、少し広々とした ものになっていた。 オククルマムグラやヒロハコンロンソウ、 ミヤマカラマツ、タチカメバソウ、サンリン ソウなどの初夏の花が咲いていた。 ミヤマバイケイソウがたくさん咲いていた。 左岸にわたる場所は、雪渓がたくさん残っ ており、橋もまだかけられない状態でだった。 これほどの残雪の量は初めて経験する。 |
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ミヤマバイケイソウ | ||
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左岸にわたる橋が架けられていないときも 過去一度あって、その時は御池ルートを登っ たが、それ以外では大樺沢の雪の量は相当な ものだと思った。雪解けが例年より早いとの 情報は山頂部のみか? 一旦夏道に入って、しばらくすると雪渓を 歩くようになるが、夏道も出てきている。 そこで夏道のほうをとってみたら、ツマト リソウがきれいに咲いているところがあった。 ツマトリソウは八本場のコルでも北岳山荘 周辺でも見たことがあり、広く分布している ようだがこのあたりで見たのは初めてだ。 |
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左岸にわたる場所の雪の量 | ||
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二股のバイオトイレはまだ設置されていな い。これはこの時期例年通り。 御池小屋の人たちが標識を立て直していた。 二股周辺の雪の量もかなりのものだ。この 分だと大樺沢から八本場へのルートの花々は 相当遅くまで見られるだろう。 見通しは悪くはないものの、霧がかかって おり、時々ポツリポツリと来るがレインウェ アを着る状況にはなく、また風もない。 右股に入ってすぐ、トガスグリを初めて見 た。また、その先にはキバナノコマノツメが ずっと咲いていた。 |
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ツマトリソウ | ||
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トガスグリ | キバナノコマノツメ | |
サンリンソウも咲いており、ヤマハタザオ も3株ほど咲き始めが見られた。 御池ルートとの合流点あたりでは雪解け直 後に咲くショウジョウバカマがたくさん見ら れた。 ミヤマキンポウゲもほんの少々。ミヤマキ ンバイはまだ蕾だった。 このあたりは雪が少なく、小太郎分岐付近 も残雪はあるがその上を歩かなくても行けた。 その状況を見ると山頂付近の雪解けは早い というのがわかる。 |
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サンリンソウ | ||
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小太郎分岐に到着。 仙丈岳など周囲の山はまったく見えないが、 素晴らしいお花畑が展開した。 ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、チシマ アマナ、オヤマノエンドウ、キバナシャクナ ゲ…。 特に今年はチシマアマナがたくさん咲いて いる。また、ハクサンイチゲも北岳山荘まで びっしりと咲いていてほぼ全部が見ごろだっ た。 |
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ショウジョウバカマ | ||
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チシマアマナ | ミヤマキンバイ | |
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ハクサンイチゲ | オヤマノエンドウ | |
キバナシャクナゲはこのあたりでは花が終 わっているものも多かったが上に行くと旬の 状態のものも見られた。 イワウメやコメバツガザクラは少ないよう に感じた。また、ウラシマツツジも見られた が花が例年よりずいぶん小さいものが多かっ た。 イワカガミもたくさん見られた。イワカガ ミは北岳山荘付近や八本場のコル周辺でもず いぶん見られた。 |
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キバナシャクナゲ | ||
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ウラシマツツジ | イワカガミ | |
小太郎分岐で稜線に出ると多少風があった ので長袖を着た。 次々と出てくる花を、いちいちザックを下 して撮っていると結構時間がかかる。小太郎 分岐から肩の小屋まで1時間近くかかった。 肩の小屋で1時間近く休憩。お昼を食べ、 お汁粉を注文。休んでいると小屋に次から次 へと電話がかかってくる。いずれも今度の土 日に来たい人たちのようだ。雪の状態や大樺 沢を登れるかなどきいている。 北岳に向かう。キタダケナズナやミヤマタ ネツケバナ、クモマナズナなどの同じような 花がこれもたくさん咲いている。 キタダケナズナとクモマナズナの違いはこ れまでに学習したので今回は葉っぱの根元や 葉裏に毛があるかないかなど時間があるので ゆっくり見てみた。 |
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キタダケナズナ | ||
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クモマナズナ | ミヤマタネツケバナ | |
北岳に到着。誰もいない。景色はまったく見えない。 10分ほどたってもう一人登ってきただけだった。 ここからの下りも見事なお花畑が続く。八本場への分岐を少し下ってキタダケソウを確認して山荘に 向かった。 |
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山荘近くになってようやく霧が薄くなって 北沢方面とトラバース道を歩いている一行と 山荘が見えた。 |
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やっと見えた周りの景色 |
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