2日目
     予報通りの快晴。山の天気は早朝は素晴ら
  しいが、今日は一日快晴で風が弱いと考えら
  れる。

   山荘の前からは昨夕より雲海の高さが下が
  り、槍・穂高がつながりで見られ、その間か
  ら朝日が登った。

   笠ヶ岳山頂は山荘から15分ほどで、6時
  に着いた。360度の大展望だ。

   山荘に戻って出発。抜戸岳までは昨日歩い
  た稜線を今日は反対方向に向かう。

   振り返ると笠ヶ岳が名前の通りの姿だった。
    早朝の槍・穂高
         抜戸岩を越えたあたりには、ミヤマリンド
    ウやミヤマダイコンソウがまだまだたくさん
    あるが、ミヤマリンドウは朝の光がまだ弱く
    開いていなかった。

     昨日は山荘に泊まった人は30人ほど。
     ほぼ同じ時間に出発して行ったが、歩くス
    ピードはわれわれより早い。あーちゃんが、
    「北アルプスでもここに来る人たちは健脚だ
    ね。」

     今日は双六小屋までなので、ゆっくり大展
    望を楽しみながら歩くことにする。

     左には黒部五郎や薬師が見える。
  笠ヶ岳   
 
  ミヤマダイコンソウ 黒部五郎と薬師
     右手には槍や穂高連峰が雲一つない空にそ
  びえている。

   抜戸岳を過ぎてしばらくすると道は一旦秩
  父平へと下る。

   ここも素晴らしい景色だ。

   またもうだいぶ終わっているが、ここも一
  つのお花畑になっている。上部に少し雪渓が
  残ってはいるが、おそらく3週間前までは雪
  渓も大きく、岩と雪と青空と花とで別天地の
  感がしただろう。

   ここでもしばらく休憩する。
    秩父平上部
       秩父平から秩父沢の源頭部の小沢を渡り、
    再び尾根への登りとなる。

     この小沢沿いにエゾシオガマが咲いていた。

     大ノマ岳への尾根もすこぶる眺望が良い。

     この尾根にもヤマハハコやミヤマリンドウ
    が見られ、タカネマツムシソウもきれいな花
    を見せてくれた。
  秩父平
     
  エゾシオガマ ヤマハハコ
       大ノマ岳を過ぎると小さなアップダウンが
    続く。

     槍から穂高までが一望できる。槍の頭は少
    し雲がかかっていたが・・・。

     この道では何とハクサンイチゲが2株だけ
    ではあるが咲いていた。ほかにミヤマリンド
    ウやオヤマリンドウ、またハクサンフウロも
    見られた。

     北アルプスでは花が比較的遅くまで見られ
    るが、この時期にこれほど見られるとは予想
    もしていなかった。
  タカネマツムシソウ
   
  槍から穂高の山並み
 
  ハクサンイチゲ  ミヤマリンドウ
         このルートには意外に標識は少ない。

     また小さなアップダウンがあって結構長く
    感じる。

     右下に鏡平山荘の赤い屋根が見えてきても
    うすぐ弓折岳かなと思ったがなかなか着かな
    い。しばらくしてやや平らなところで一人の
    男性が休んでいた。昨日からほぼ同じペース
    で歩いていた人だ。

     「この20m先が弓折岳ですよ。でもここ
    まで結構長かったですね。」と同じことを言
    っていた。この方は鏡平を通って下山すると
    いう。
  ハクサンフウロ  
     弓折岳を過ぎてもアップダウンは続く。

   深い谷を挟んで槍が見事だ。去年はこの飛
  騨側のルートを歩いてKさんと槍に登ったが、
  その道もはっきり見えた。

   ウラジロナナカマドが赤い実をたくさんつ
  けている。これが紅葉し始めれば秋だ。

   前方に今日泊まる双六小屋が見えているが、
  着くまで長く感じた。
    西鎌尾根と槍ヶ岳
 
  ウラジロナナカマドの実 双六小屋と三俣蓮華岳

                                                                      ≪続く≫

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