3日目≫ 
     双六小屋に着いた時にはかなり雲が出てき
  た。着いた後に少し休憩してから双六岳に登
  って、そこから見える笠ヶ岳を撮ろうと思っ
  ていたが、展望はないと判断して取りやめた。

   部屋には前日笠ヶ岳山荘で同室だった福島
  のご夫婦がいた。昨日の話では槍ヶ岳まで西
  鎌尾根を行くと聞いていたが変更したようだ。

   この日も上空は雲が少しあったが晴れてい
  る。風はやや強く吹いておりやや寒さを感じ
  る。

   朝食後、下山し始める。双六池の向こうに
  笠ヶ岳の山頂部と歩いてきた稜線が見えてい
  た。
  双六池と笠ヶ岳
     朝は天気がいいので、一番に双六岳に登っ
  て笠を撮ることも考えたが、次の楽しみにす
  ることにした。

   昨日歩いてきた弓折分岐まで歩く。

   ここにもイワギキョウやヨツバシオガマが
  まだ残っていた。
  イワギキョウ
       「わぁー、すごい! あの雲!」と、突然
    あーちゃん。

     見ると一本の長い雲が伸び、その間に太陽
    が隠れている。急いでシャッターを切った。
    槍ヶ岳を何とか入れようと工夫してみた。

     雲については良くわからないが、巻雲と巻
    積雲のあいの子のような雲だった。思いがけ
    ない景色に出会った。

     しばらくして消えてしまった。
  ヨツバシオガマ
   
  雲と太陽と槍ヶ岳
     ライチョウの親子が見られた。雛は大分大
  きくなっていたが、一羽だけだった。

   初日は一日中ガスっていたので、ライチョ
  ウに出会えるかなと思っていたが見られなか
  ったのでラッキーだった。

   弓折分岐までは昨日歩いた道で、そこから
  鏡平山荘へ下りる。おそらく山荘に泊まって
  いた人たちであろう、大勢の登山者が登って
  くるのに出会った。
  ライチョウ
     鏡平は槍ヶ岳の絶好のポイントで、鏡池に
  映る逆さ槍で有名な場所だ。

   池は水位が下がっていたためか、槍の穂先
  あたりしか映っていなかった。

   鏡平から下ると正面に昨日歩いてきた尾根
  が見渡せた。さらに下ると前方に焼岳と乗鞍
  岳が見えてきた。
  昨日歩いた尾根
       歩いている道が小池新道である。たつさん
    は小池新道は新穂高から鏡平までの道を言う
    のかと思っていたが、後で調べてみると新穂
    高から双六小屋までを言うそうだ。

     1950年に開設されたそうで、とにかく
    歩きやすい道に作られている。大きな段差が
    あってもそこに新たな石が置かれ、段差が小
    さくなるようになっている。

     また、石続きの道も大きな石を階段状に組
    み合わせて作られている。

     ふたりとも、ありがたいね、と感じながら
    歩いた。
  焼岳と乗鞍岳  
 
  大きな段差には新たに石が組み込まれている
     シシウドヶ原、秩父沢出合を通って左股林
  道に着いた時、珍しい風景に出会った。

   川の中に一本の枯れ木が立っているのであ
  る。どうしてこのような現象になったのだろ
  うか。川の流れがいつの日か変わって、残さ
  れた木々のうち一本だけが残ったのであろう
  か。大雨が降れば川は濁流となって石も流れ
  てくるというのによくも残ったものだ。

   何か名前でもつけてあげたいような木だっ
  た。

   最後は長い林道を歩いて新穂高温泉に着い
  た。
  川の中に立っていた一本の枯れ木 
 

 


    念願の笠ヶ岳から双六までの大展望の尾根を歩いた。素晴らしい天気で、大満足の2泊3日
   だった。

    総距離は約40キロだった。


   新穂高温泉 5:52  笠新道入口 6:53  杓子平 12:30  抜戸乗越 13:40
   笠ヶ岳山荘 15:03

   笠ヶ岳 6:00  笠ヶ岳山荘 6:42  抜戸乗越 7:51  秩父平 8:59
   弓折岳 11:24  弓折分岐 11:43  双六小屋 12:52

   双六小屋 5:40  弓折分岐 6:40  鏡平山荘 7:20  シシウドヶ原 8:14
   秩父沢出合 9:22  左股出合 10:05  ワサビ平小屋 10:32  新穂高温泉
   11:40


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