北鎮岳、お鉢平一周


                         2010年7月25日〜26日


 ほぼ一年ぶりの表大雪である。今回は黒岳石室に一泊し、ゆっくりと北海道第二の標高を持つ
北鎮岳にのぼり、そのままお鉢平を一周することにした。
 おそらく初夏の花から盛夏の花までが見られると思う。



  旭川で食料を調達し、レンタカーで層雲峡に。高速が無料となったが、鷹栖インターから比布
 まではこれまでと同じくらいの車の量だ。それ以降は今までも無料区間だったので、快適に走っ
 てきた。旭川では大雪の山並みは雲に隠れて見えなかったが、近づくにつれて青空も出てきた。
  この一週間の天気予報は比較的良いということで、それを期待してロープウェイ、リフトで七
 合目に向かう。
  さて今年はどんな具合に花が咲いているのか、二人とも楽しみに登り始める。

〈第一日目〉
     ロープウェイからはニセイカウシュッペがくっきりと見え、素晴らしい青空が広がっている。
  朝までは雨が降っていたそうで、リフト乗り場には乗客に貸していたのであろう雨具がたくさん
 干してある。登山道は多少水の流れがあるところもあったが、足を置く場所に困ることはない。

  コモチコウモリやモミジカラマツが出てきて、チシマノキンバイソウやミヤマキンポウゲが現わ
 れてきた。
 
  チシマノキンバイソウ  ミヤマキンポウゲ
 
      イワアカバナやミヤマアキノキリ
   ンソウもある。イワアカバナは今日
   の午前中の天気が影響してか、花は
   開いていない。翌日下ったときには
   多くが開いていた。

    黒岳までの登りは、距離はそんな
   にないが大きな岩が多くまた丸太が
   組んであってやや登りにくい感じが
   するが、それでも以前のぬかるみ状
   態がなくなってありがたい。

    8合目付近でミヤマチドリが数株
   あった。ちょうど下のほうから花が
   咲き始めた株ばっかりだった。

    ハイオトギリはまだ花はちらほら
   で、蕾が多い。オニシモツケやウメ
   バチソウがもう咲き始めていた。
   
     ミヤマチドリ
 
  オニシモツケ   ウメバチソウ
 
    オオカサモチやエゾニュウなどの
   大形の花も出てきて、タカネトウウ
   チソウは今朝までの雨のせいか、「
   なんだか写真に撮るにはちょっとみ
   すぼらしい姿ね。」とあーちゃん。

    アザミ類も数多く咲いていたが、
   ナガバノキタアザミはほんの一部の
   開花にとどまっている。 もっともこ
   の花は夏も終わりに近い頃に咲くと
   思うので、もう咲いているのか?と
   いう感じ。
    ホソバノトリカブトも結構見られ、
   これも「もう咲いているの?」

    ヤマハハコやまだ咲いているハク
   サンチドリもあった。

 
     ハクサンチドリ
 
    山頂手前のハイマツの下に以前はクロユリが咲いていたが、今年も見られなかった。
    もっともこの時期としては花も終わっている頃でもあろうが、何しろここのルートは植生
   も黒岳山頂以北とも違い、また花の咲く時期も随分長いように思うので、もしかしたらと期
   待はしていたのだが・・・・・。

 
      黒岳到着。
    天気が良いせいか360度の大展望
   が我々を迎えてくれた。
   風もなく素晴らしい眺望。

    ところが足元を見てみると花の量が
   少ない。昨年は7月31日に石室まで
   を歩いているが、その時と比べて今年
   は黒岳山頂付近のイワギキョウもエゾ
   ツツジもサマニヨモギも去年よりずっ
   と少ない。チシマツガザクラはまだこ
   れから咲く状態ではあるが、少ない気
   がする。

    それでも、山頂に上がったらあっと
   いう間に植生が違い、それまで全く見
   られなかった花が見られるのはとても
   不思議。

     エゾツツジ
      ユキバトウヒレンが見られた。

    石室へのくだりになると、ゴゼンタチ
   バナがありそこを過ぎると、今度は雪田
   性の植物が出てくる。

    今年も雪が解けにくかったせいか、ま
   だ道端にもエゾコザクラ、チングルマ、
   ジムカデ、アオノツガザクラなどが見ら
   れた。

    石室付近では、ホソバノキソチドリや
   大きな株のミヤマリンドウがあった。
 
  ユキバトウヒレン   
     
  ホソバノキソチドリ ミヤマリンドウ 
 

 

    夕食後、西の空がすこし赤くなって、
   黒岳も西日を受けて少し染まった。

    明日の天気は期待できる。
  西日にすこし染まった黒岳


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