北海岳、黒岳


                          2013年7月14日


  白雲避難小屋と黒岳の間は何度も通っており、どのあたりにどんな花があるかは
 概ね承知している。今日は最短ルートで行くことにした。

  海の日のこの3連休が白雲避難小屋のもっとも混む時だそうだ。今回はそれを承知で、また覚悟してこの
 日程とした。12日は小屋泊まりが30人程度だったらしい。昨日はもう少し多かったが、予想していたほ
 どの混雑ではない。
  一方テン場はかなりのものだった。地面の出ている部分は所狭しと、そこに張れない多くが雪の上。総数
 60張くらいはあっただろう。

     避難小屋の外の温度計は8℃であったが、
  昨日までより風があるため寒く感じる。

   小屋泊まりとテン泊の人たちがトイレを使
  うので、二つしかないトイレは長蛇の列だ。

   昨日よりゆっくり支度をして小屋をあとに
  した。

   天気は昨日までよりうっすらとした雲が全
  体を覆っており風が冷たい。半袖では寒い。

   水場近くに咲くエゾノリュウキンカ、ジン
  ヨウキスミレを見ながら白雲分岐まで登る。

   岩の影のところにイワウメが残っていた。
    イワウメ
     一昨日通った道であるが、相変わらずエゾ
  ツツジ、キバナシオガマ、ヨツバシオガマ、
  キバナシャクナゲ、メアカンキンバイ、ミヤ
  マキンバイ、イワブクロ、コマクサ、クモマ
  ユキノシタなどが咲いている。

   でも全体はイワヒゲのカーペットだ。
  キバナシオガマ
   
  イワヒゲのカーペット
     白雲分岐に到着。

   ここから北海岳に向かうが、分岐すぐのあ
  たりはキバナシャクナゲのたくさん見られる
  ところだ。今年は今まで見たほど咲いていな
  い。

   この先の赤岳沢には相当の残雪があるので、
  まだ雪の下になっている株が多いのだと思う。

   ほかではほとんど終わっていたエゾオヤマ
  エンドウのいい株が見られた。

   赤岳沢の大きな雪渓を渡って少し行くと北
  海岳が見えてくる。
  エゾオヤマエンドウ
   
  北海岳
     上の写真の登山道脇には、立派なイワヒゲ
  の群生がたくさんある。

   また中腹の緑の濃い部分は、エゾツガザク
  ラ、アオノツガザクラの素晴らしい群生地だ。

   一度はそこに至った時、息をのむようなエ
  ゾツガザクラの量だった。

   登り口までの風衝地にはたくさんのキバナ
  シオガマが咲いている。これだけ多くのキバ
  ナが咲いているのをここで見たのは初めてだ。
 
   イワヒゲが出てきた。下から撮ってみたら
  可愛く映った。
  イワヒゲ
      エゾツガザクラがやはり姿を現してくれた。
   やはりすごい量だ。

    チングルマ、エゾノハクサンイチゲも交じ
   って咲いている。
  イワヒゲのアップ
        あーちゃんが、「やはりここはすごいね!」
   と歓声を上げる。
 そして目を遠くに移して、「き
     ゃあ!」と声を上げる。トムラウシから十勝連峰
     がエゾツガザクラの向こうに見えるのだ。

    えぐられた道幅の狭い登山道だが、人も来
   ないのでここにザックを下してしばし観賞と
   撮影タイムにする。
  エゾツガザクラ   
   
  エゾツガザクラとトムラウシ 
 
   チングルマもたくさん咲いており、同じ構
  図で写真を撮る。

   しばらく見ていたら、マルハナバチが盛ん
  にツガザクラの花の中に入って蜜を吸ってい
  る。

   何とか撮りたいと思って何枚か写したが、
  ハチの動きが早くて一枚だけましなものが撮
  れた。でもハチのお尻が見えるだけで、説明
  がなければ分からないかもしれない。
  チングルマ
 
    北海岳に到着。

    風が結構ある。ザックにつけている温度計
   は10℃だった。体感気温はこれより低い。
  エゾツガザクラの蜜を吸うマルハナバチ

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