北海岳山頂は大雪のヘソとも言われるだけあって360度の素晴らしい景観だ。2日前に赤岳山頂 で見た旭岳方面、黒岳方面に加えて、お鉢を取り巻く山々、トムラウシ山、十勝連峰まで一望できる。 |
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トムラウシ山から十勝連峰 | ||
風が少しあって寒いので、景色を見たのち 早々に下る。 ここからもチングルマやツガザクラ類など がたくさん咲いている。今までも見えていた が、コメバツガザクラを写す。 イワウメも少し残っているし、イワヒゲが 咲いている。 少し下ると、チシマクモマグサもあった。 |
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コメバツガザクラ | ||
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ここからしばらくはチシマクモマグサが見 えるところだ。 ただ、道は一部が前より崩れやすくなって おり、雨の浸食と登山者の歩くのとでずいぶ ん荒れている。 そこを過ぎて振り返って眺めてみて、迂回 する別のルートをつけた方がいいと思った。 このあたりにもコマクサやチシマクモマグ サがたくさんあった。 |
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チシマクモマグサ | ||
イワブクロが出てきて、その中に白のイワ ブクロが咲いていた。 北海沢は一面の雪渓。雪渓の縁の溶けたあ とに、エゾコザクラがびっしりと咲き、登山 道周辺にアオノツガザクラ、エゾツガザクラ、 そしてジムカデもきれいに咲いていた。 |
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白のイワブクロ | ||
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アオノツガザクラ | エゾツガザクラ | |
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エゾコザクラは大雪山系ではたくさん見ら れ、また大きな群落を作る花であるが、今年 の残雪の多さで今のところは例年よりずっと 数は少ない。 雪解けが進めば、芽を出してすぐに咲くの で今後素晴らしいお花畑を作ってくれるもの と思う。 |
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ジムカデ | ||
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赤石川に向かう道も雪は残ってなかったが、 まだ花は少なかった。 少しのチングルマやミネズオウなどが見ら れたが、ここもこれから咲き乱れる場所だ。 赤石川はこれも雪渓で覆われていた。 川の流れの音は聞こえるが、対岸へ渡るま でに流れは見えないくらいの雪の量だった。 黒岳石室に着く。 |
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エゾコザクラ | ||
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石室には大勢の登山者が休んでいた。また、 黒岳方面から次々と下りてくる。軽装の日帰 りの人たちがほとんどだ。 少し休んで、山頂に登る。 途中の岩陰に咲くゴゼンタチバナが咲き始 めできれいだった。 山頂までもエゾツツジ、キバナシオガマ、 タカネキンレイカ、イワブクロ、メアカンキ ンバイ、エゾイワツメクサなどが咲き乱れて いた。 |
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ミネズオウ | ||
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ゴゼンタチバナ | メアカンキンバイ | |
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黒岳山頂はすごい人だった。3連休の最中 ということもあり、天気もいいので海外から の観光客も交じって賑やかだった。 7合目までの下りは、今までとは違った植 生が見られるところだ。 下ってすぐのところにクロユリが咲いてい るはずだが、もうこの時期は遅いかなと思っ ていた。高根ヶ原にもクロユリがあるらしい ので探して歩いたが見つからなかった。 少し終りかけの花が見られ、そのあと一か 所に一輪だけ見られた。トカチフウロもきれ いな花が見られた。 |
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エゾイワツメクサ | ||
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クロユリ | トカチフウロ | |
7合目までも5か所くらい夏道が雪に覆わ れているのには驚いた。 この時期にここは何回か通ったことはある が、これほどの雪は初めてだ。何しろ雪の斜 面を何回かジグを切って歩くほどの雪だ。 観光客は普通の靴だから難儀している。 ハクサンチドリやウズラバハクサンチドリ、 ウコンウツギなどが見られる。 |
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ハクサンチドリ | ||
チシマノキンバイソウ、カラマツソウ、エ ゾイワハタザオ、チシマヒョウタンボクなど も咲いていた。 ここの下りはガイドブックなどには、40 分と書いてあるものもあるが、山行の最後に なると疲れもあり、一方で花が多いというこ ともあってそんな時間ではとても歩けない。 やっと7合目に着いた。 |
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チシマノキンバイソウ | ||
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エゾイワハタザオ | チシマヒョウタンボク | |
今日も陽の射す時間はそれほど多くなかったが、山の天気としては申し分なかった。 梅雨前線が北陸・東北に停滞したことで(この地方の方には大雨の被害が出て気の毒だったが)、 北海道は思いがけない好天に恵まれた。この3日間は素晴らしい景色と多くの花を見られて大満足 だった。 白雲避難小屋 6:15 白雲分岐 6:48 北海岳 8:15 黒岳石室 9:48 黒岳 10:36 7合目 12:04 |
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