五竜岳


                        2018年9月28日〜29日


    今年の紅葉登山は遠見尾根に決めていた。9月下旬になって秋雨前線が居座って雨が多
  い。高い山の紅葉は10月に入ってでは遅いと考えているので何とか9月下旬の晴天の日
  を選びたい。ちょうど28日が天気が良く、その後はすぐに台風24号が迫っているので
  このピンポイントを狙うしかなく、27日夕方に八方に入った。

  五竜に登るのは実に18年ぶりである。この時は八方から五竜山荘に泊まり、翌日五竜に登って遠見
 尾根を下った。今回は28日のみ晴天で29日は曇りのち雨なので、遠見尾根で青空の中での紅葉を見
 るのなら逆のコースかなとも考えたが、八方からの白馬の眺めも捨てがたく八方から歩くことにした。

   ≪1日目  
     朝5時半ころにコンビニに昼食を買いに行
  ったが、雲が多かった。その後太陽が出ると
  五竜や白馬三山の山頂部が見えその後ろには
  青空が広がっていた。

   八方のゴンドラには大勢の人。切符を買う
  のに相当の時間がかかった。

   リフトからは上空には青空があるが、白馬
  三山は雲の中。八方池山荘を歩きだしたのは
  8:50だった。

   相当な人に数だ。階段を登り第二ケルンあ
  たりで雲の中にわずかに不帰の嶮が見えた。
    草紅葉
       黒菱平付近から草紅葉となっており、八方
    ケルンあたりは十分紅葉している。

     前方に八方池が見えてきたので、そのまま
    唐松方面へは向かわずに降りることにした。

     白馬三山方面はガスがかかって全く見えな
    いが、不帰の嶮はところどころ見えている。

     ここまでウメバチソウやタカネマツムシソ
    ウ、カライトソウの残り花が見られた。

     唐松方面に歩く人のおよそ5分の一が池の
    周囲を回っているようだ。
   ナナカマドと不帰の嶮  
 
  八方ケルン付近 八方池
     池の周囲にもいろいろな植物が紅葉してい
  る。ハクサンタイゲキの赤、ドウダンツツジ
  の赤、クガイソウの黄色など。あーちゃんが、
  「クガイソウってこういう色に紅葉するんだ
  ね。」

   第三ケルンあたりは多くの人。唐松あたり
  で日帰りをする人もいるだろうけど、みんな
  この天気で出かけてきたようだ。

   下ノ樺から上ノ樺あたりが紅葉の素晴らし
  いところだ。ナナカマド、ミネカエデ、ハウ
  チワカエデがあり、ダケカンバの白い幹と緑
  のササ、これに青空があれば申し分ないのだ
  が・・・。
    きれいなダケカンバ
 
  下ノ樺付近
     このあたりも雲の中。夏の後立山はいつも
  東側に午前中の早いうちからガスが湧き上が
  ってくるが、今の状態はそれと同じ。おそら
  く遠見尾根もガスっていると思われる。

   扇雪渓にはまだ少し雪が残っていた。

   丸山ケルンを越えても紅葉は続く。このあ
  たりでは日当たりの関係なのか、ミネカエデ
  は黄色に色づいているが、ナナカマドは緑の
  ものからオレンジ、そして赤と色づきの度合
  いの異なる木々が混在しているのも面白い。
    扇雪渓
 
  丸山ケルン付近 ナナカマドの色づき
     上空が明るくなり日差しが少しづつ見られ、
  一気に青空が開けて唐松岳と不帰の嶮が見え
  た。

   尾根を巻いて唐松岳頂上山荘の横に出る道
  が閉鎖されて新たな尾根道ができていた。

   山荘が下に見える場所には多くの登山者が
  おり、またそこから見える唐松岳にもかなり
  の登山者が登っていた。

   山頂は見えないが、五竜の大きな山容も見
  られた。ただ東側は相変わらずガスに覆われ
  ていた。

   圧巻は西側が快晴で立山連峰から剱岳がく
  っきりと見えたことだ。
  唐松岳
 
  唐松岳と不帰の嶮 五竜岳の山容
     
    
  立山連峰から剱岳
     山荘前のベンチで昼食をとり、五竜山荘に
  向かう。

   ここからは300m下って最低鞍部から今
  度は250m登る道となる。すぐに牛首の鎖
  場があり、いくつか鎖場が続く。

   あーちゃんが、「鎖場があったことは覚え
  ているけど、こんなに急だったかは全く覚え
  ていないわ。」

   東側からガスが尾根を越えて流れているが、
  西側の沢にはきれいな紅葉もずっと見られた。
  西側の沢筋の紅葉
 

 


    最低鞍部からは霧の中となり、五竜山荘に着いた。五竜岳方面は濃いガスの中だった。

    翌日の天気予報は曇りのち雨。雨は午前中からとなっているが山はどうなるかわからない。
    そこで明日の行動を考える。朝から雨の場合は下山。霧や雲に覆われてなければ五竜に登っ
   てそのあと食事をして下山と決める。問題は遠見尾根の紅葉とバックの五竜岳の写真が撮れる
   かだ。霧が出ないことを願い、アタックザックに準備して就寝した。

                                                                      ≪続く≫

トップに戻る   次のページへ  山の花の道に戻る