富良野岳


                          2013年7月16日


   富良野岳も花の山である。日帰りで十分に行ってこられ、たくさんの花が見られる。
  ここを訪ねるのは実に9年ぶり。今日の夕方には帯広に着いていたいので、最短コー
 スの往復とした。

  前日は白銀荘に泊まった。3連休の最後で翌日は平日なのですいているだろうと思ったが、ほぼ満室だと
 いう。われわれの後から次々とその日下山の宿泊客が来られた。

     連休の後の平日とあって、十勝岳温泉の駐車場はガラガラだった。駐車場の端にも少し
  雪が残っていた。

   昨夕、白銀荘に着いたすぐ後に夕立があった。その影響か、少し霧がかかっていたが、
  歩き始めて間もなくその霧も取れ始めてきた。

   安政火口へ行く道と別れるころには快晴となった。D尾根を過ぎて目指す富良野岳が見
  えてきた。

   
   富良野岳
 
   安政火口への道から分かれ、D尾根、上ホ
  ロ分岐あたりまでの道は、イソツツジやツマ
  トリソウ、マルバシモツケ、ゴゼンタチバナ
  などの道である。

   いずれも、昨夕の雨で花弁には水滴がつい
  ている。

  イソツツジ
       上ホロ分岐はまだ大きな雪渓で埋まってい
    る。ここを富良野岳の方に向かう。この後、
    富良野岳の肩へ行くまでに3、4回雪の上を
    歩く。

     大雪も雪が多かったが、ここ十勝連峰も同
    じように多く残っている。

     チングルマ、キバナシャクナゲ、マイヅル
    ソウ、コガネイチゴ、ヒメイチゲ、ヤマブキ
    ショウマがあり、チシマノキンバイソウもほ
    んの少しだが咲き始めていた。
  ツマトリソウ   
 
  チングルマ  キバナシャクナゲ 
       ほかに木本の花として、オガラバナ、ウラ
    ジロナナカマド、ウコンウツギ、クロウスゴ
    も咲いていた。

     ヒロハヒメイチゲ、ヒメタケシマランがあ
    り、オオバタケシマランは白い蕾があるだけ
    で開くにはもう少しだった。

     ハクセンナズナが道端に咲いていた。
  チシマノキンバイソウ   
         ハクセンナズナの最初に見た株は、まだ蕾
    だった。撮ろうとしていたら、先に歩いてい
    たあーちゃんが、「こっちに咲いているのが
    あるよ。」というので咲いている方を撮った。

     ほかに、カラマツソウ、咲き始めたばかり
    のモミジカラマツ、オオバミゾホウズキ。オ
    オバミゾホウズキなどは沢筋など水の多いと
    ころにある花だが、こういうところにもある
    んだなと思いながら歩く。

     アラシグサも咲いていた。

     サンカヨウやエンレイソウも姿を現す。

     トカチフウロもきれいな花を咲かせている。

     振り返ってみると十勝岳が見えていた。
   ハクセンナズナ  
 
  サンカヨウ  トカチフウロ 
   
  ウラジロナナカマドと十勝岳
     肩分岐への登りに差し掛かったころから、
  雲と霧に覆われ始めた。

   ここの登りでは、イワヒゲ、ハクサンチド
  リ、アオノツガザクラ、エゾツガザクラ、エ
  ゾヒメクワガタ、ミヤマキンポウゲ、キバナ
  ノコマノツメなどが見られたが、いずれも小
  さな株が多い。
  イワヒゲ
     肩分岐に到着。

   4パーティーほどが休んでおり、我々もこ
  こで少し休憩をとりながら、あたりの花の様
  子をうかがうことにした。

   このあたりには比較的新しい木の階段がで
  きていた。以前はこのようなものはなかった
  と記憶しているが、登山道の崩壊を食い止め
  る策だろう。

   ここからは花の競演の場所になる。ムカゴ
  トラノオ、ヨツバシオガマ、コマクサ、エゾ
  ウサギギク、ウスユキトウヒレンもほとんど
  蕾の中に一株だけ花を開いていたものがあっ
  た。
  ムカゴトラノオ
       コマクサはそろそろ終わりに近くなってい
    て、色の褪せたものが多かった。

     階段が終わると斜面を横切る道になり、こ
    の両側にたくさんの花が咲く。

     メアカンキンバイ、ミヤマキンバイ、ハイ
    オトギリも出てきた。

     エゾヒメクワガタ、ホソバキソチドリ、エ
    ゾツツジ、ヒメイワショウブが見える。
  コマクサ
 
  エゾヒメクワガタ ホソバキソチドリ 
 
  エゾツツジ ヒメイワショウブ

トップに戻る   次のページへ  山の花の道に戻る