今日は赤石小屋泊まりであり、今回の縦走 で一番余裕がある日なので、小屋を出たのは 最後から2番目だったと思う。 テント場を過ぎると急な登りとなり、前方 にこの登りを歩いている人たちが見える。 一昨日、昨日と風は弱かったが、今日は少 し吹いている。そのためか朝早いためか登り でも汗はかかない。 標高差250mを登って百間平の入り口に 着いた。南アルプス北部の山々がまず目に飛 び込んできた。すごい景色だ。 |
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素晴らしい景色 | ||
東に進んでいるので、赤石岳の方角から陽 が出てきており、赤石岳は逆光になっている。 背の低いハイマツの中に、ゴゼンタチバナ やウサギギク、コバノコゴメグサ、タカネツ メクサなどが見られた。 |
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逆光の赤石岳 | ||
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ウサギギク | コバノコゴメグサとタカネツメクサ | |
15分ほどで百間平に着いた。とにかくす ばらしい眺望だ。やや後方を見ると遠く白山 が見える。さらに御嶽山や北アルプスも槍の 穂先まで見える。 右手を見ると百間平の標識の向こうに昨日 登った聖岳から兎岳などが見える。 さらに左前方に目を向けると、南アルプス 北部の山々、遠方に仙丈ヶ岳、北岳と甲斐駒 の頭の部分、間ノ岳、少し手前に塩見岳が山 座同定できた。 さらに一番手前は悪沢岳、千枚岳、赤石岳 だ。 |
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百間平標識と聖岳 | ||
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百間平から南アルプス北部の山々と悪沢岳、千枚岳、赤石岳 | ||
言葉もなくしばらく立ち止まって眺めてい た。最後に小屋を出た方が追いついて、すご い景色ですねと通り過ぎて行った。 百間平を過ぎると馬の背と呼ばれる尾根歩 きとなる。短い尾根だが風がさわやかなこと もあって気持ちが良い。 前方を見ると、赤石岳の山腹の大斜面をト ラバースしていく人が見える。この斜面は岩 だらけで南アルプスの山としては特異だ。 エゾシオガマやミヤマダイコンソウが見ら れ、タカネヤハズハハコも咲き始めていた。 |
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エゾシオガマ | ||
トラバース道はきれいに整備され、とても 歩きやすくなっているが植物は一つもない。 とにかく山自体が大きい。 トラバースを過ぎるとガレ場のジグを切っ た登りとなり、ミヤマダイコンソウやチシマ ギキョウなどが現れる。 さらに登ると赤石岳避難小屋が見え、左の 小さな尾根に出ると前方に富士山が見えた。 |
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赤石岳避難小屋 | ||
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赤石岳避難小屋に近づくとそこはお花畑に なっていて、チシマギキョウやミヤマダイコ ンソウのほかに、ヨツバシオガマやキバナノ コマノツメ、ハクサンイチゲ、チングルマ、 コバノコゴメグサなどが咲いており、イワカ ガミも一株残っていた。 |
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山頂付近で見えた富士山 | ||
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ヨツバシオガマ | キバナノコマノツメ | |
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ハクサンイチゲ | チングルマ | |
まずは山頂だと避難小屋を右に見てすぐ先 の頂を目指す。 やや風はあるものの、快晴で360度見渡 せる。今まで見た景色の中でも圧巻だ!! 深田久弥が「日本百名山」の赤石岳の中で 『私の記憶にあるあらゆる頂上の中で、赤石 岳のそれほど立派なものはない。それは実に おおらかな風貌をそなえている。広々として いるがただの緩慢ではなく、キリッとした緊 まりがある。これほど寛容と威厳を兼ねそな える頂上はほかにあるまい。』と書いている。 |
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赤石岳山頂標識 |
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