間ノ岳


                        2017年9月20日〜21日


    昨年に続いて今年も間ノ岳に行ってきた。日本一長い3000mの稜線を歩いて大展望
  を眺めることが目的である。3000mを越える稜線の長さは、中白根の北から間ノ岳の
  南まで約2.5kmだそうでこれを日本一長い3000mの稜線というが、われわれは間
  ノ岳までなので、往復で約3.5kmを歩くことになる。

  この週の天気は20日から22日までが良いようだが、一番良い日は21日と天気図から判断し、20
 日に北岳山荘まで入ることにした。

   ≪1日目  
     芦安5:30発の乗合タクシーは一台目に
  乗れた。

   広河原で朝食にして出発。曇り空だが北岳
  山頂部ははっきり見えていた。たつさんは今
  年3回目の広河原である。

   河原にはフジアザミの大きな株がたくさん
  あった。その後、ゴマナやキツリフネ、コウ
  シンヤマハッカなどが見られた。

   クサボタンは銀白色のひげをつけた実がな
  っていた。
    ゴマナ
       朝まだ早いので降りてくる人には出会わな
    いが、肩の小屋や北岳山荘を目指す人が結構
    いた。3分の1くらいの人がテン泊組のよう
    だ。最近はテント泊まりの人が増えているら
    しいが、ここもそうだ。

     キオンやタカネコンギク、ホソバトリカブ
    トなどの夏の終わりから秋の花に加えて、ヤ
    マハハコ、サラシナショウマ、センジュガン
    ピ、センジョウアザミなどの夏の花も少し残
    っていた。
   キツリフネ  
 
   キオン ホソバトリカブト
       ここの道は何度も通っているので、どこで
    休憩をとるかほとんど決まっている。

     今回は山小屋一泊であり荷物もそう多くは
    ないので、二股に着くまでに2度小休止した
    だけだ。

     二股までの大樺沢沿いの道にタカネナデシ
    コがたくさん咲いていた。この花は夏の花で
    あるが標高が低いところでは今も咲いている。
    二股の上にもたくさんあった。

     さらにミヤマハナシノブ、タカネグンナイ
    フウロ、ミヤママンネングサ、ミソガワソウ
    も咲いていた。
   サラシナショウマ
 
  タカネナデシコ ミヤママンネングサ
     二股が近づいてきた。

   大樺沢にはまだ雪が残っている。今年は6
  月の終わりと8月初めにここを通っているが、
  6月終わりは結構な積雪だったので9月の今
  でも消えていない。

   二股で少し長く休憩して、大樺沢を八本場
  のコルに向けて歩きだす。
    二股付近
     上空に青空も時々見えているが、曇り空で
  風はあまり感じない。気温が14,5℃なの
  で、夏のように汗びっしょりということもな
  い。この時期の登山は快適だ。

   ヤマホタルブクロ、ミヤマハナシノブ、ミ
  ソガワソウ、タカネグンナイフウロなどが結
  構見られる。この時期なので花はほとんど期
  待してなかったので嬉しい。

   あーちゃんが、「ここからはちょくちょく
  休んで登ろうよ。」というのでそれに従った。
  遅くとも15時までに着けばいいので余裕だ。

   モミジカラマツのきれいな株があった。
  ヤマホタルブクロ
 
  ミヤマハナシノブ  ミソガワソウ
       八本場のコルへの最後の登りにかかる。

     ここには梯子がたくさん架かっている。今
    回数えたら26個だった。去年も数えたので、
    家に帰ってから見てみたら28個だった。ど
    ちらが正確なのかわからないが、要はたくさ
    んの梯子を登らなければならないということ
    だ。

     この間に見る北岳バットレスは素晴らしく、
    一部で紅葉が始まっているのが見えた。
  モミジカラマツ  
    
  一部紅葉が始まったバットレス
     八本場のコルに到着。ここでお昼にした。

   大樺沢の中ではさほど風は感じなかったが、
  ここに来て少し感じる。雲も大分多くなり、
  間ノ岳や農鳥は見えるが、ここからわずかに
  見えるはずの富士山は隠れていた。

   トラバース道が何日か前から通行止めにな
  った。道の上にある1トン近い岩が不安定に
  なっているのが見つかったそうだ。

   そこで吊尾根分岐まで行って、尾根を下る
  ことになった。風が強くなり寒さも感じるよ
  うになった。

   サンプクリンドウが見られた。
  サンプクリンドウ
 

 


    トラバース分岐から吊尾根分岐までにも南アルプスの3種のリンドウがあるが、ヒメセンブリ
   は半分だけ花が開いているだけで、アカイシリンドウは閉じていた。曇りで気温も下がったため
   であろう。

    吊尾根分岐に出ると相当な強風だった。一時弱まるのを待つほどだった。姿勢を低くしながら
   北岳山荘に着いた。

                                                                      ≪続く≫

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