≪2日目≫ | ||
昨日北岳山荘には午後の1時過ぎに着いた。去年と同じペースだ。あーちゃんが「年々ペース が遅くなっている気がする。」と言っていたが変わってはいない。 着いてからストーブのある食堂でビールを飲んだ後は、外は強風で寒いので、小屋で横になっ ているしかなく退屈だ。 夕方から雨も交じり霧となった。夜中に目を覚まして窓越しに外を見ると星が一面にきらめい ていた。 朝食を今回は弁当にしてもらって、ヘッデンをつけて歩きだした。 |
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日の出前の北岳と富士山 | ||
昨日ほど強くはないが、風はまだある。 あーちゃんは薄いダウンの上に上下のレイ ンウエアを着て、フードもかぶっている。毛 糸の帽子も持ってくればよかったと言ってい る。去年は10月中旬だったのでそれも準備 していた。たつさんは上下のレインウエアだ。 手袋はウールのものも持って出た。 太陽が顔を出し、前方の間ノ岳も山頂部が オレンジ色に染まってきた。 |
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ご来光 | ||
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振り返ると北岳も東斜面が陽に当たってい る。 展望は360度だ。素晴らしい!! 北アルプスは穂高・槍ははっきり見えるが その北の方は雲がかかっている。今月上旬に 登った笠ヶ岳も行きには雲がかかっていたが 帰りには確認できた。あーちゃんが、「笠ヶ 岳から見た槍と穂高はこちらからは反対向き だね。」 農鳥方面に行く登山者はいたが、まだこの 時間間ノ岳往復の人はほとんどいなかった。 間ノ岳に到着。 |
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朝日が当たった間ノ岳山頂部 | ||
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朝日が当たった北岳 | 山頂標識 | |
南アルプス南部の山々、塩見岳、悪沢岳、赤石岳などがきれいに見える。 また南アルプス北部の山々、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、鳳凰三山など素晴らしい展望だ。 |
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南アルプス南部の山々 | ||
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南アルプス北部の山々 | ||
東に富士山、西は中央アルプスの山々とそ の先に御嶽山も見える。 風のさけられる岩陰で朝食の弁当を食べる。 農鳥方面へ向かう単独者が、「ここまでで ももうヘロヘロですよ。」と言って下りて行 った。 |
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富士山 | ||
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出発時よりも風は幾分弱まってきた感があ る。 それでもカメラを操作するたびに手袋を外 すため、指先がかじかんできた。ウールの手 袋をはめる。 陽が当たり始めた斜面の草紅葉がきれいで、 山頂部は黄葉が始まっている。 |
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中央アルプス | ||
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紅葉はウラシマツツジやクロマメノキ、ガ ンコウランと思われる。 ところどころに濃い赤が見られ、周囲の多 くがやや茶色い赤となっているが、濃い赤は ウラシマツツジの紅葉だ。 ウラシマツツジは葉の表面がツヤツヤして いるので、これが紅葉すると見事であるが、 北岳や間ノ岳では一面に広がっていないので 少し寂しい。 クロマメノキやガンコウランは葉は色づく が茶色がかった赤でくすんでいる。 |
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草紅葉 | ||
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山頂付近の紅葉 | ウラシマツツジの紅葉 | |
北岳山荘に戻り、荷物を作り直してお湯を もらってコーヒーを飲んで出発。 このころには風も収まって、移動性の高気 圧に覆われたのであろう素晴らしい天気とな った。 吊尾根分岐まで登り、八本場のコルに向か う道に南アルプスの3種のリンドウが見られ た。昨日花が閉じていたアカイシリンドウも ヒメセンブリも陽に当たってきれいに咲いて いた。 |
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サンプクリンドウ | ||
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アカイシリンドウ | ヒメセンブリ | |
八本場のコルから梯子を下る途中にナナカ マドが赤い実をつけて、葉はオレンジ色にな ってきていた。 北岳はナナカマドが少なくダケカンバが多 いので、紅葉より黄葉が勝ってしまう。ナナ カマドがもっと多いと素晴らしい紅葉が見ら れるのに少し残念だ。 |
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紅葉し始めたナナカマド | ||
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今年の夏は梅雨明け以降天気が良くなかったが、9月に入って好天の日がまとまって出てくる ようになり、笠ヶ岳に次いで今回の間ノ岳も素晴らしい天気の中、3000mの稜線を満喫でき た。 また南アルプスの3種の希少なリンドウにも出会え、大満足の山旅だった。 広河原 6:30 大樺沢左岸へ 8:02 二股 8:47 上二股 10:12 八本場のコル 11:11 吊尾根分岐 12:26 北岳山荘 13:10 北岳山荘 5:04 間ノ岳 6:36 北岳山荘 8:25 吊尾根分岐 9:52 八本場のコル 10:42 二股 12:30 広河原 14:57 |
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