いよいよ花の道に入る。

   ハクサンチドリ、エゾウサギギク、タカネ
  ニガナ、ウツボグサ、カンチコウゾリナなど
  が見られる。

   蛇紋岩崩壊地に来るとシロウマアサツキが
  咲いていた。ここには他にカトウハコベやユ
  ウパリアズマギクなども見られた。
  シロウマアサツキ
     ここからも木道の道が続くが、ところどこ
  ろ板が崩落しており改修などは大変なようだ。

   ムカゴトラノオ、イブキトラノオ、トウゲ
  ブキ、ムシトリスミレ、ミヤマリンドウ、そ
  れにチングルマの小群落も見られた。この時
  期にチングルマが見られるのは雪がこのあた
  りには多かったのだろう。
  トウゲブキ
 
   ムシトリスミレ ミヤマリンドウ
       そのほかトモエシオガマ、ハイオトギリ、
    ハクサンボウフウやミヤマキンポウゲなど。
 
     また夏の終盤の花であるチシマワレモコウ
    も咲き始めており、とにかく花の種類が相変
    わらず多い。

     そして湿性お花畑の中心部に着き、シロウ
    マアサツキの大群落が見られた。
  チングルマ
 
  シロウマアサツキの大群落
     ここを過ぎるとこれもやはり夏の終わりの
  花であるホソバトリカブトが一株咲いていた。

   釣鐘岩近くの草原にアオノツガザクラを見
  つけた。ツガザクラ類が夕張にあることは知
  っているがいずれもガマ岩周辺らしく、今は
  そこには踏み入ることはできなくなっている。

   したがって初夏に山頂付近で見たコメバツ
  ガザクラのほかには初めて見たツガザクラ類
  だった。

   こんなところにアオノツガザクラが見られ
  るとは思ってもいなかった。
  アオノツガザクラ
     ほかのところではエゾウサギギクも終盤と
  いったところだったが、ここは日影にもなっ
  ていてきれいな花が咲いていた。

   またユウバリアズマギクもきれいなピンク
  の花を見せてくれた。ユウバリとついている
  のは、ほかのアズマギクに比べて葉が細いこ
  とが特徴らしい。
  エゾウサギギク
         ハイマツのトンネルを抜けて吹き通しに出
    る手前にタカネナデシコが数株咲いており、
    周辺にはヨツバシオガマもあった。

     吹き通しではユウバリソウはすでに枯れて
    いたが、ユキバヒゴタイやホソバツメクサ、
    エゾタカネツメクサ、ヒメイワタデ、クモマ
    ユキノシタが咲いていた。

     ユキバヒゴタイは夕張の固有種である。
  ユウバリアズマギク
   
  タカネナデシコ ユキバヒゴタイ
       吹き通しから上では今までと違った植生が
    見られるのがこの山の不思議なところだ。

     ヨツバシオガマは吹き通しの手前で見られ
    たが、サマニヨモギ、イワブクロ、ミヤマダ
    イコンソウ、ミヤマオグルマ、リンネソウな
    どはここまでの道では見ていない。

     またウメバチソウもかなり咲き始めていた。
  ホソバツメクサ
 
  ヨツバシオガマ  イワブクロ
 
  ミヤマオグルマ ウメバチソウ
     山頂には2組の登山者が休憩していた。

   この日は山頂からの景色は申し分なく、近
  くの芦別岳や十勝連峰もくっきりと眺められ
  た。また途中では恵庭岳や樽前山、羊蹄山も
  見えた。

   帰路、湿性お花畑付近でエゾカンゾウが見
  られたが、ここで見たのは初めてだった。行
  きには咲いていなかったものと思える。ラッ
  キーだった。

   さらに花は開いていなかったが蕾をつけた
  モウセンゴケも見られた
  エゾカンゾウ
 

 


    久しぶりに快晴の夕張だった。

    初めて撮れた花の写真もあり、久しぶりに見た花もあり、夕張岳で200種類以上の花を撮る
   という目的が達せられた一日だった。ヒュッテでは冷やしておいたビールがうまかった。


   登山口 6:17  冷水の沢 7:18  前岳の沢 7:36  望岳台 8:26

   憩沢 9:04  蛇紋岩崩壊地 9:40  湿性お花畑 10:00  山頂 10:50

   蛇紋岩崩壊地 12:40  望岳台 13:25  夕張岳ヒュッテ 15:20


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