夕張岳


                           2009年8月7日


 このシーズン4回目の夕張岳。今回は夏の終わりの花に出会うのが目的である。

 天気予報では一日晴れマークだったが、実際には曇りで一時晴れ。山頂に着いてからようやく芦別が
見えたといった天気で、花の写真にはかえって好都合だった。

   
     ヤマアジサイはまだ旬の様相を呈して
  いる。

   冷水の沢までは、エゾスズラン、
  ツルリンドウ、アリドオシラン、
  コバノイチヤクソウが迎えてくれた。
  
 
  ツルリンドウ   
     
     アリドオシラン   
        ここから蛇紋岩崩壊地までは、7月に見ら
  れた花の一部は残っているが、殆どが終わっ
  ていた。



   石原平手前で、ダイモンジソウ、ミヤマ
  ラッキョウが見られた。

   ダイモンジソウはこれからまだ咲く。
  
 
   ダイモンジソウ  
     
   ミヤマラッキョウ    
 

 

  望岳台からは、シナノキンバイ、エゾ
 オトギリ、オニシモツケ、ミソガワソウ、
 ハクサンボウフウ、イブキトラノオなど
 がある。

  憩沢を過ぎたところで、テングクワガタ
 にお目にかかった。
  でもこのときは一株見ただけであった。

  前岳湿原手前でヒオウギアヤメが見られ
 たが、この湿原は今年はすごくさびしい場
 になっている。何か、年々花の種類も量も
 少なくなっているような気がする。
  
   
   ヒオウギアヤメ  
     
     テングクワガタ  

 

  

   ガマ岩あたりまでコガネギク、ウメバチソウ、ヤマハハコが主の道が続く。

   ここは初夏であれば色とりどりの花が咲き乱れるが、今の時期は残り花も少なく、そのときから
  比べればさびしい。
  
 
       
    蛇紋岩崩壊地到着。早速ユウパリリン
 ドウが迎えてくれた。2、3日前に開いた
 ところだろうか。

  ミヤマアズマギクもまだ残っている。

  ここからの木道沿いには、ミヤマリン
 ドウ、チシマワレモコウ、トウゲブキ、
 イブキトラノオ、シラネニンジンが楽し
 ませてくれる。

  シロウマアサツキは残念ながら殆ど終
 わり。

  エゾノシモツケソウは以前より少なくなっ
 た気がする。

  ミヤマアケボノソウはかなりある。まだ
 咲き始めの株が多い。この花自体の色の
 せいか、目立たないが実に多い。
 近くで見ると素敵な花なんだけどな。

  

 
 
   ユウパリリンドウ  
     
     ミヤマアケボノソウ  
 

 

  エゾオヤマノリンドウも咲き始め。

  木道を終わり、吹き通しへいたる最後
 の草付きは、今年は面白い花の様子を見
 せてくれた。
  今年は雪が多く、また6月に気温が
 低く雨も多くて溶けなかったせいか、
 この斜面は6月末は雪に覆われていた。
  7月上旬には消えたようだが(12日
 にはなかった)、その影響でまだ初夏の
 花が咲いている。

  エゾツツジが咲いていた。夕張ではじ
 めて見た。

  エゾウサギギク、チシマフウロ、エゾ
 ヒメクワガタなど多くの花が見られた。
  
   
   エゾオヤマノリンドウ  
     
    エゾツツジ   
     

  ミヤマウツボグサ、タカネナデシコが咲き、
 吹き通しへ。

  吹き通しでは、ユウパリリンドウがやや株の
 数は少ないが咲いていた。
  今年、ここは小さな株、背丈の低い株が多い。

  ホソバツメクサ、ユキバヒゴタイ、クモマ
 ユキノシタもまだ咲いていた。


  
 
  タカネナデシコ   
     
  ユウパリリンドウ     
 

 夕張岳は大雪と違って雪田がないため、同じ花がいつまでもどこかで旬の状態で見ることがほとんどできない。
種類によっては生育場所が限られるため、開花時期が過ぎれば殆ど見られなくなる。しかし今年は例年になく雪が
残ったため、この時期でも結構多くの種類が見られた。

  今回も一日たっぷり遊ばせてもらった夕張岳だった。




 登山口6:55 冷水沢7:55 望岳台8:45 憩沢9:10 吹き通し10:20 山頂10:50

 山頂11:10 ひょうたん池11:55 望岳台12:40 登山口14:02

  


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