夕張岳


                        2009年7月12日


 2009年2回目の夕張岳。今まで7月の上旬から中旬にかけては登ったことがない。
初夏の花から夏の花への移行期にあたるであろう花々を見ることが目的である。


   好天が期待できる日曜日とあって登山口にはかなり多くの車があり、うまくスペースを見つけて
  駐車できた。軽い朝食をとって出発。

     トリアシショウマがまず目に入った。ただ、トリアシなのかヤマブキショウマなのか
 どうもまだ区別がつかない。
  エゾアジサイも一つ二つ花びらが開き始めた。

  6月24日(今年最初の夕張岳)当時とは冷水沢までの花が移り変わってきているのが
 実感できる。

  ゴゼンタチバナやマイヅルソウが咲き始めている。
 
   
      冷水沢到着。
  時々日差しがあるが全体には曇り。花を
 撮るには絶好の天気。ここで水を補給し、
 あの満開のシラネアオイはどのようになっ
 たか、まだ残っているだろうかと歩き始め
 る。

  馬の背分岐を越えてからイワツツジ、アオ
 チドリ、フギレキスミレが現れる。

  しばらく行くとギョウジャニンニク、
 カラマツソウ、オガラバナが出てくる。

  
石原平は笹の陰のシラネアオイはごく
 少数だけ花が残っていたが、すべて終わっ
 ていた。残念。

 
   イワツツジ  
       
  サンカヨウ   ギョウジャニンニク  
 

 

 

  望岳台は今日も雲で芦別の雄姿は見ら
 れない。

  そこをすぎると、エゾノウサギギクが
 結構咲いていた。ここでこれほど咲いて
 いるのは見たことがないような気がする。

  オオバタケシマラン、サンカヨウ、
 エンレイソウなども顔を出す。

  憩沢を過ぎてイワハゼがようやく白の
 花びらを開こうとするところ。
  キバナノコマノツメ、ノウゴウイチゴ
 も見られる。

  シナノキンバイもきれいな黄色の花を
 咲かせ始めた。

  前岳湿原ではイワイチョウが咲き始め。
 チングルマも見える。ヒオウギアヤメは
 まだはつぼみもできていない。

 
   
   イワイチョウ  
       
  イワハゼ   オオバタケシマラン  
       
    ひょうたん池を過ぎるとチシマフウロ、エゾノウサギギク、ハクサンチドリ、エゾヒメ
 クワガタ、ムカギオトラノオ、カンチコウゾリナ、ハクサンボウフウなどが咲き乱れている。

  オオタカネバラがピンクのつぼみを見せ始めた。ウメバチソウが早くもこの時期に顔を
 見せている。勿論まだ数は少ないが・・。

  イワオウギも一株咲いていた。
  とにかく、ここの道筋はすごい。ごく狭い範囲にたくさんの種類がそれこそ咲き競って
 いるという感じ。

 
 
     

 「ここの道はいつ来ても素晴らしいけど、
 今日は今までの中でも最高の部類だわ」と
 あーちゃんも言う。

  「本当にそうだね。それにしても6月
 24日から3週間もたたないのに殆どの花
 が入れ替わっている。やはり同じシーズン
 に何回か来ることでベストの状態の花が
 見れるんだね。」とたつさん。

 
   チシマフウロ  
       
  ハクサンチドリ  イワオウギ   
 

 

  蛇紋岩崩壊地では、ミヤマアズマギク、
 カトウハコベ、斜面の中間にユウパリ
 コザクラやシソバキスミレらしき花が
 見える。

  もう少し数が増えて登山道に近いところ
 で咲いてくれたら写せるのに残念。

  ムシトリスミレ、ミヤマキンポウゲ、
 ミヤマリンドウ、トウゲブキ、マルバ
 シモツケなどが木道の両側に咲いている。

  シロウマアサツキも一部で開花。

  アサツキの群生するところで木道に腰
 掛けてしばし休憩。ネギの匂いを強く感
 じる。

 「これが開花したら見事な情景だね。」
 と、あーちゃん。
   
   カトウハコベ  
     
    ムシトリスミレ   
       
   トウゲブキ シロウマアサツキ   
   


   吹き通し到着。

  チシマキンレイカがこんなに多いとは
 思わなかった。ホソバツメクサ、クモマ
 ユキノシタも咲き始め。エゾミヤマクワ
 ガタ、ムシトリスミレ、ミヤマアズマギ
 クもある。

  また、ヒメヨツバシオガマと思われる
 普通の2分の1から3分の1の背丈の小
 さな花も咲き始めていた。

  ユキバヒゴタイはまだ固いつぼみだっ
 た。

  ここ吹き通しでは夕張固有の花が多い
 が、この時期はユウバリソウもナンブ
 イヌナズナも終わり、ユキバヒゴタイは
 まだ咲いていないといった端境期では
 あった。
      

 
   エゾミヤマクワガタ  
       
  チシマキンレイカ   ヒメヨツバシオガマ  
 

  ここから山頂までは、また今まで
 に ない花が出てくるから不思議な
 山だ。

  ミヤマダイコンソウ、ホソバイワ
 ベンケイ、イワブクロ、タカネナナ
 カマド、ミヤマオグルマなど。

  山頂到着。

  この間、芦別は山頂部に雲がかかっ
 ているものの晴れて見えていたが、
 着いたころは見えなくなってしまった。

 
   
   ミヤマオグルマ  
       
  イワブクロ  ミヤマダイコンソウ   
 
  「やっぱり夕張はすごいね。こんなに沢山花を見たのは夕張では初めて」が、今回のあーちゃんの
 総括だった。

  ユウバリソウがもう終わって、次の固有種のユキバヒゴタイまで少し間がある時期ではあるが、それ
 でもそのほかの花々の競演はすごい。


   今日もたっぷり一日遊ばせてもらった。 

  登山口7:23 冷水沢8:28 望岳台9:35 憩沢10:14 ひょうたん池10:49 山頂12:10

  山頂12:37 ひょうたん池13:26 分岐14:33 登山口15:30

   
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