登山口に着いたのが5:15。車は4台しかなかった。
ここまでの林道は相変わらずの悪路。昨夜までの雨でさらに状態は悪い。泥水がフロントガラスにも
水滴を作る。
天気は曇りから時々晴れの予報であったが、霧がでており風も強い。樹林帯でこの風だから上のほう
はかなりの風と寒さを覚悟する。
腹ごしらえをして、6時前に出発。
道も草花も前日までの雨と霧でじっとり濡れている。 樹林帯の道の脇に、クルマバソウやズダヤクシュといった初夏の花が時々顔を出す。 |
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冷水沢までには、見られる花はごく わずか。タニギキョウがひっそりと小 さな白い花をつけている。この花の白 はいつ見ても清楚な白という感じがす る。 ミヤマハンショウヅルが結構数も多 く咲いている。つる性の植物なので株 自体が大きいと感じるものは少ない。 |
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タニギキョウ | |||
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クルマバソウ | ミヤマハンショウヅル | ||
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ここから石原平までは、少しずつシラネ アオイやサンカヨウが出てくる。 石原平のシラネアオイの群落は見事。 道の両側にちょうど今が満開に近い。 この天気で花が開ききっていないのが残念 だが、まだ蕾もあるこの群落は素晴らしい。 |
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サンカヨウ | |||
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石原平のシラネアオイの群落 | |||
望岳台到着。 霧で何も見えない。いつものようにツマ トリソウがひっそりと、またウコンウツギ、 ウラジロナナカマドも咲いていた。 ここから小さいが雪渓がある。山頂付近 までに5回も残雪の上を歩いた。この時期 こんなに雪が残っているのは初めて。今年 は5月末から6月中旬にかけて道内、天気 が良くなかったそうで雪解けも遅れている ようだ。 エンレイソウ、シロバナエンレイソウ、 ツバメオモト、ケエゾキスミレ、フギレキ スミレ、サンカヨウ、エゾノリュウキンカ、 ミツバオウレンショウジョウバカマ、ミズ バショウなどが咲く。 雪解けのすぐ近くでは、花が咲いている フキの株もあったし、チシマザサの紫色の 花も見えた。 前岳湿原にまだ花はなかった。 |
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チシマザサ | |||
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ツマトリソウ | ツバメオモト | ||
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蛇紋岩崩壊地到着。 |
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ハクサンチドリ | |||
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ミヤマオダマキ | |||
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ミヤマアズマグギク | ヒメナツトウダイ | ||
吹き通し到着。 風も強く、霧で視界は悪かったが、 ユウバリソウとナンブイヌナズナが 可憐な姿を見せてくれた。 ユウバリソウは背の高い株では下 のほうの花が枯れ始めているものも あったが、背の低い株は5分咲きか ら見ごろを迎えていた。 |
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ユウバリソウ | |||
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ユウバリソウのアップ | ナンブイヌナズナ | ||
夕張岳には過去、山開きに当たる6月最終土曜日に3度行ったが、そのうち1度だけわずかに残った きれいなユウバリソウの開花株を見ただけだったので、今回は感激だった。 吹き通しのような風衝地では、おそらくその年が雪が多かろうが気温が低かろうが、花が咲く時期は 年による大きな違いは無いように思われる。この花の最適な時期は6月20日から25日の間のような 気がする。 風と霧で寒かったが、望岳台を下った頃から日が指してきた。今日も一日遊ばせてもらった。 登山口5:54 冷水沢7:05 望岳台8:17 前岳湿原9:11 ひょうたん池9:33 |