車で望岳台まで5、6分で着く。 昨日のほぼ一日中降った雨の影響で、霧 がかかっている。 しかし風はほとんどなく、歩き始めてほ んの10分もしないうちに空が明るくなっ て十勝の山並みが見えるようになってきた。 足元にはイソツツジとマルバシモツケが、 ようやく咲き始めている。 右の写真は下山時に撮ったもので、行き は葉も花も朝露で濡れていた。 |
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イソツツジ | ||
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白銀荘への道を分けてまっすぐに進む。 避難小屋が近づいてきた。美瑛岳方面へ の道を左に分けて小屋に到着。 中はとてもきれいになっていた。平成20 年に改装されたらしい。 少し中で休憩して再び登る。このあたり からは空が晴れてきた。 |
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十勝岳避難小屋 | ||
友人は北海道ではよくクマに遭遇する ということを聞いて以来、ニセカウでも ニペソツでも、クマ鈴だけではもの足ら ずボクに笛を吹いてくれとしきりに言っ ていたが、さすがにここではその要望は ない。 石ころと背の低い少々の高山植物だけ だからすこぶる見通しが良い。それにク マの餌になるようなものがない。 ここらあたりからメアカンキンバイが たくさん現われる。ここで見た唯一の有 色の花だ。イワブクロはまだ蕾だった。 |
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メアカンキンバイ | ||
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天気が良いと気持も軽く、足取りも軽 くなったような錯覚をする。 左手に美瑛岳と美瑛富士がきれいに見 えてくる。 美瑛富士は富士という名前がついてい るが、富良野やこのあたり、またニペソ ツあたりから見ても台形をしており、円 錐形の富士山のようには見えない。 最終日、ふとした写真を見て、東神楽 のほうから見ると円錐形に見えることが 分かった。これも一つの収穫だった。 そして右手には十勝岳がはっきり見え る。 |
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イワブクロ | ||
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美瑛富士と美瑛岳 | 十勝岳 | |
尾根上に来ると大きな岩の斜面から火山礫、火山灰の道に変わる。ここは水はけが良いから すぐに乾燥して歩きにくくなるが、今は、昨日の雨で十分湿っていて黒々として歩きやすい。 パノラマ写真を撮ってみた。 |
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このあたりは、晴れていたせいかとて も気持が良い。友人も今までとは違った 活火山の山に接して、花や緑のない荒涼 とした風景ながら、茶色と黒を基調とし た雄大な光景に感動を覚えたようだ。 十勝岳の山肌を尾根道に登る。岩に細 かく黄色いペンキで方向が記されている。 10分ほどで富良野岳方面が視界に入 り、また噴火口そのものは見えないが、 前十勝付近の2箇所から噴煙が上がって いるのが見える。 |
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前十勝付近からの噴煙 | ||
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山頂めざして最後ののぼりにかかる。 この時点では快晴。やや風はあり、山頂 は10℃だった。 山頂からは美瑛岳の右手にトムラウシの 頂が見えた。 |
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十勝岳山頂部 | ||
また、上ホロカメットクへ続く稜線とそ の先の富良野岳も雄姿を見せてくれた。 しばらく休んで、下山しようとしたら、 トレランのランナーが汗をいっぱいかいて 登ってきた。56分で着いたという。 仲間が時間をおいて次々と登ってきたが、 ここはトレラン者にとっても絶好のトレー ニングコースだろう。 ボクらが下っていく途中で、総勢8人の 集団が勢いよく追い越して行った。 |
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富良野岳 | ||
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下り始めるとすぐに、雲が出てきて、美瑛方面を隠してしまった。 上空も時々陽が射す程度になって、この時間に登ったのは本当にラッキーだった。久しぶりに 十勝岳に登り、自分がこの12年の間に撮っていた北海道の山の写真の中で、唯一といって良い くらい替えられなかった中腹から写した十勝岳の写真を更新することができる。 望岳台6:01 美瑛との分岐6:54 避難小屋7:06 尾根上8:10 山頂9:11 山頂発10:00 避難小屋11:08 望岳台12:00 |
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