昨夜の戸隠の天気予報では、午前中は 晴れマークがついていたが、朝から曇っ ている。 奥社の駐車場から山門をくぐってまっ すぐ続く参道を歩く。参道の両側の林は うっそうとしており、端には水が流れて いる。 随神門に着く。ここをくぐるとその先 には杉並木が続く。樹齢400年だそう だ。歴史の古さを感じさせられる。 |
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随神門 | ||
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ここを通り抜けて石段の道を少し歩く と奥社に着いた。 お参りをして社務所の裏側から登り始 める。 |
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杉並木 | ||
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木々は色づき始めており、黄葉がきれ いだが、歩く道はかなりの急坂だ。 参道を2キロ近く歩いてきたとはいえ、 この急登は少し歩いただけで汗が出てく る。 早速半袖になる。霧がややかかってい るが風は全くない。ということは、今日 は晴れは期待できないかな? この急坂は約20分続いた。そのあと 平坦なところが少しあって、そののちに やっと普通の傾斜ののぼりとなった。 |
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急なのぼり道 | ||
ナナカマドの赤い実が目に付く。葉は 赤でなくオレンジ色が多い。ハウチワカ エデの黄色がたくさん出てくる。 ハウチワカエデは良く見ると葉の根元 の部分が赤くなっていてきれいだ。 このあたりはもう花は咲いていなかっ たが、ミヤマトウバナやイワカガミ、ミ ヤマアキノキリンソウ、ゴゼンタチバナ などがあることが分かる。 時々、赤く色づいたモミジが見えるが、 主体は黄色だ。 |
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ナナカマドの実 | ||
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ハウチワカエデの黄葉 | 五十間長屋 | |
霧で見通しは効かない。 道の右側の大きな岩を越えてすぐに、 五十間長屋というところに出た。岩がえ ぐられたようになっていて、昔修行僧が 修行をした場所らしい。 登山道はここは通らず、左に行く。 10分程度で百間長屋に着いた。ここ も行をした場所らしい。見上げるとかな りの高さの岸壁の下部がえぐられたよう になっている。 ここで少し休憩。 こういう岩場にはダイモンジソウがあ るのではと思って見上げるとやはりあっ た。もう葉は黄褐色になっているが、花 の咲いた後が見られる。 岩壁の上には紅葉の木々が見える。 |
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百間長屋を振り返る | ||
ここから、リンドウがもうほとんど花 が終わった状態で、でも結構残っている。 ツルリンドウの赤紫の実があった。 ツルリンドウそのものは花の大きさは せいぜい直径1.5センチくらいである が、実が花に比べて断然大きいのが特徴 で、さらに色もやや紫を加えたきれいな 色をしている。 |
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ツルリンドウの実 | ||
西側が開けてくる。といっても霧がか かって時々薄れたりはするものの、眺望 は全く効かない。 だんだんとオレンジや赤が目に付くよ なってきた。 と同時に、鎖場が続いてでてくる。 ここの鎖場は相当急なのが多い。ほぼ 垂直と思える鎖場も何箇所かある。ホー ルドがしっかりできるように整備されて いるので鎖に頼らなくても十分登れるが 結構腕力を必要とする箇所が多い。 |
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垂直に近い鎖場 | ||
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蟻ノ戸渡りに来た。 長さは20メートル程度だろうか? しかし、幅は5,60センチ程度で両 側が落ちているナイフリッジとなると、 幸い霧がかかっているため遥か下までは 見通せないが、怖い場所だ。 万一風にでも吹かれてバランスを崩し たらと思うと、数メートルは四つんばい で歩いた。 次に剣の刃渡りという場所が出てくる が、ここは西側に歩ける箇所があり、そ こを歩いて東側にまたぐと鎖でトラバー スできる。 まあ、いずれにしてもここは難所だ。 |
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蟻ノ戸渡り | ||
それでもここから西側の谷に広がる紅 葉はきれいだ。 ガスがかかっていなければもっと素晴 らしかったに違いない。 |
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ここを越えて、鎖場を乗り越えると、 八方睨だった。 先行者が二人だった。 一瞬、陽が指してきて明るくなったの で、もしかしたら霧が晴れるかと思い、 ここでコーヒーを沸かして軽食をとるこ とにする。 天気がよければ眺望がいいらしい。 そのうち、二人が相次いで到着した。 それぞれ単独の年配者だ。話しの中で 「女房を車においてきて正解でしたよ。 聞きしに勝る鎖と蟻ノ戸渡りでしたね。」 と二人ともがおっしゃってた。 |
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八方睨を振り返る | ||
結局30分くらい天候の回復を待った が、晴れそうにないので先に行くことに した。 ここから下って少し登って10分ほど で戸隠の山頂に着く。山頂には標識がな んとなく寂しく立っているだけ。 |
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戸隠山山頂 | ||
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![]() ヤマハハコ ここの縦走路ではリンドウがたく さん見られ、ヤマハハコの残り花、 イワインチンの残り花が見られた。 |
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リンドウ | ||
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縦走路はアップダウンを繰り返す。東 側のほうが眺望は開けていそうだが、ガ スで良く見えない。しかし相当切り立っ ていることは分かる。 ただ、ここの縦走路からの紅葉は見事 だ。 まさに今が旬と感じた。 そして、草花や木の実もたくさん見ら れた。シラタマノキの白い実、マイヅル ソウやゴゼンタチバナの赤い実などなど。 |
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イワインチン | ||
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シラタマノキの実 | マイヅルソウの実 | |
九頭龍山を越えてしばらく下ったあた りで前方に高妻山が見えてきた。初めて みた山だが、見事な形をしたいい山だ。 さすがに百名山に数えられる山だなと 思った。この頃ようやく視界が開けてき た。 |
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高妻山を望む | 高妻山を望む | |
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一不動に到着。 避難小屋とトイレブースがある。 ここで小休止。あたりの紅葉もきれいだ。 そして戸隠牧場まで沢沿いを下る。一不 動からの下りは、すぐに水場があり、そこ が沢の源頭。沢沿いを下るが、結構歩きに くい。 鎖場もいくつかあり、何回か徒渉する。 でも、ここでの紅葉も素晴らしかった。 |
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霧がかかっていたので、眺望と紅葉の素晴らしさは半減したかもしれないが、鎖場あり、アップ ダウンあり、沢あり、杉並木の参道歩きあり、牧場歩きあり・・・で飽きない山だった。 奥社入り口6:03 奥社6:35 百長屋7:23 八方睨8:26 山頂9:07 一不動10:25 戸隠牧場11:40 |
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