天狗平〜室堂


                          2017年10月4日


   今年の紅葉は立山に行く計画を立てた。紅葉は時期と天気が一致するのが重要なので、でき
 れば室堂の最盛期に合わせたい。情報では9月末に見ごろを迎えたそうなので、4日から6日
 ではやや遅いかもしれない。ただ立山黒部アルペンルートを使えばどこかで紅葉の最盛期に出
 会えると晴天の期待できるこの間を選んだ。

  長野県側から室堂に入るのはわれわれにとっては初めてである。室堂にお昼頃について、バスで弥陀ヶ原
 まで降り、そこを散策することにして扇沢を10時半か11時ころの便に乗るべく家を出発した。

     中央高速では長野県に入るころに一部青空
  が見えてきたが、全体に曇りでやや風もある。

   扇沢に着くころには青空が見え、赤沢岳周
  辺の山並みも見えてきた。扇沢の無料駐車場
  に着いたのは10時ちょっと過ぎ。スペース
  を見つけて駐車した。

   準備をして駅に着いたら10:30のトロ
  リーバスに十分間に合った。中国人の団体が
  いっぱいいたが、個人客は少ないようで並ん
  で乗車した。

   黒部ダムでは観光放水が行われていた。
    黒部ダムの放水
     ここからケーブルカーに乗り換えて黒部平
  へ。さらにそこから大観峰までロープウェー
  に乗る。

   黒部平は標高が1828mで大観峰は標高
  2316mである。大観峰に近づくと霧とな
  り視界がなくなったが、それまでは見事な紅
  葉だった。

   6日の帰りには曇り空だったが、ロープウ
  ェーの下のタンボ平の紅葉と、対岸の黒部湖
  越しの針ノ木岳、また黒部平からの立山の一
  部が見られた。
    タンボ平の紅葉 
 
   ロープウェーとタンボ平(10/6) 針ノ木岳と黒部湖(10/6) 
       大観峰からさらにトロリーバスに乗って室
    堂へ。乗り継ぎには時間に余裕を持たせてあ
    り、その分待ち時間もあって室堂に着いたの
    は12時少し前だった。

     室堂はほぼ晴れていて、立山がきれいに見
    えていた。

     たつさんが室堂に来たのは1970年から
    72年にかけて、劒沢でスキーの夏合宿以来
    だ。いずれも富山まで夜行列車で来て、バス
    で室堂まで入った。立山黒部アルペンルート
    が開通したのが71年で、この年は室堂にハ
    イヒールの女性が歩いていてびっくりした記
    憶がある。
  黒部平からの立山連峰(10/6)  
     あーちゃんはここは初めてだ。「すごい景
  観だね!」とびっくりしていた。

   美女平まですぐにバスがあるというので、
  切符を買って弥陀ヶ原まで行くことにした。

   途中天狗平を少し降りたころからガスがか
  かってしまった。扇沢から室堂まで行く途中
  の黒部平から大観峰までの間で霧に覆われた
  ので、標高1900m台の弥陀ヶ原は晴れて
  いるのではないかと思っていたが予想は外れ
  た。

   待合所でお昼にし、とりあえず散策するこ
  とにした。
    弥陀ヶ原入り口 
     ナナカマドはきれいに紅葉していたが、弥
  陀ヶ原を目指したのは、ここに立山カルデラ
  の展望台があり、それを見たかったのとその
  反対側の草紅葉を見たかったのとがある。

   少し歩いたが眺望が全くないので、ここを
  今日はあきらめ、天狗平までバスで行ってそ
  こから室堂まで歩くことに変更した。

   天狗平に着いたときには霧は晴れてきて、
  立山が大分見えてきていた。

   咲き残っていたヤマハハコとチングルマの
  紅葉がきれいだ。
  ヤマハハコ
     道は石垣の上に砕いた平らな岩を置きそれをコ
  ンクリートで固めた立派な遊歩道のようになって
  いる。

   室堂周辺はすべてこんな立派な道になっている。

   学生時代に3度も来ているが全く記憶がない。

   ライチョウが4羽いた。まだ子供のようだが冬
  毛に一部替わっている。1羽がほかの3羽を守る
  ような行動をする。あーちゃんが「これ、長男よ。
  3人の弟を逃がすように気を配っているわ。」

   正面に見える立山はその上空にまだ霧がかかっ
  ている。
   チングルマの紅葉
 
  ライチョウ  室堂と立山
     途中に地獄めぐりの道があったが、火山活
  動がやや活発化になっているため立ち入り禁
  止になっていた。

   室堂に戻ると遊歩道はいっぱいの人。特に
  中国系の観光客が多く、自撮りの写真を撮る
  グループがたくさんいた。

   みくりが池に着いた頃はガスは大分消えて
  きた。雷鳥沢から別山乗越方面は終わりかけ
  だが紅葉はきれいだった。ただ、左端に見え
  るはずの劒岳はまだガスに隠れていた。

   みくりが池温泉に行く途中で、地獄谷が見
  えた。

    みくりが池と雷鳥沢、別山
       みくりが池温泉が今日の宿。室堂周辺で泊
    まるのは初めてで、いろいろ情報を集めてみ
    たが、山小屋なのか旅館なのか?

     建物は立派で、相部屋もドアがついていて
    われわれが入った部屋は二段ベッドの8人定
    員。一人ずつカーテンで仕切れるし、それぞ
    れに電気とコンセントもついている。

     あーちゃんが温泉から戻ってきて、「びっ
    くり!! 立派な温泉だしボディーソープも
    シャンプーもあるの!」

     トイレは水洗だし洗面所にお湯も出る。食
    堂も広く椅子とテーブルになっている。
  地獄谷
 
    夕食が5時半からなので、立山の夕焼けを撮りに出た。空は快晴で、立山が夕日に照らされた。

    この時には左端に剱岳も一部顔をのぞかせていた。
 
   
  立山連峰のアーベントロート
     さらに日没まで粘ったが、最後は霧が覆っ
  てしまった。

   夕食は5時半からと7時からの2回。1回
  の食事時間がたっぷり1時間は取れるという
  通常の山小屋では考えられないこと。しかも
  みんな美味しい。

   水や電気はどうしているのか従業員の方に
  訪ねたら、水は水道が通っており、電気は長
  野側の中部電力から供給されているという。
  なるほど普通の山小屋とは大きな違いだ。

   夜、この日は仲秋の名月だったので外に出
  たら、立山の上に煌々と月が輝いていた。
  霧が出てきた
 

 


    午後2時ころから天気が良くなり、立山連峰の素晴らしい景色を堪能できた。

    今までに経験したことのない山小屋(?)だった。

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