笹子駅からの登山者が数組歩いてくる。 準備をして出発。さて今日はどんな花に お目にかかれるのだろうか?と期待しなが ら林道を歩く。 すぐに寂しょう苑の立て札が見え、そち らに向かう。 大きな株のフタリシズカが咲いていた。 あーちゃん曰く「フタリシズカなんかじゃ なくヨニンシズカだね。」 まさに普通は花柄が2本だが4本るのも あった。 |
![]() |
|
フタリシズカ | ||
![]() |
滝子山と書いてある案内板を見て山道に 入る。 スギの林の道は、落ち葉が一杯積もって いるためか柔らかくて歩きやすい。そのう ち急なのぼりとなり林道に出る。 林道を数歩右に行き石垣の端に再び案内 の矢印に従って南稜の尾根への道に入る。 ここまでにはウツギなどが咲いていたが、 ここに入って低木の白い花が咲いていた。 帰って調べたらサワフタギのようだ。こ の先、尾根上でもいくつか見られた。 |
|
サワフタギ | ||
駐車場所から歩き始めて40分くらい で尾根に乗った。 このあたりブナの木が新緑となってと てもきれいだ。大木といえるものはあま りない。 もっともこの尾根自体がヤセ尾根であ るので大きな木は育たないのかもしれな い。 あたりはずっとハルゼミが鳴いていて、 初夏を実感させる。 950m付近からヤマツツジが現れだ した。このあと1500mくらいまで、 尾根の両側にオレンジの花が見られた。 |
![]() |
|
ヤマツツジ | ||
ウツギなど木の花はときどき顔を出す が、残念ながら足元には花が全く見られ ない。 尾根上に大きなブナの木が現れた。そ れまで見ていた木々の4倍はありそうな 大木だ。 こんな尾根にこれだけの木が生きてい ることに感動する。 道はペンキで矢印や○印があり、とこ ろどころ岩をよじ登る急登はあるものの 迷うことはない。ただ、地面がヤセ尾根 で硬くなっているためかトレースが不明 瞭な箇所がある。 木漏れ日が気持ちよい。幸いずっと樹 林帯なのでさほど日に焼けることがない ようだ。しかし気温は高いので汗は出る。 |
![]() |
|
ブナの大木 | ||
![]() |
1400mを過ぎて一瞬南面が開けると ころがあり、富士山と南アルプスの山々、 眼下に笹子の町並みが見えた。 ここを過ぎたところの岩場にイワカガミ が咲いていた。もう花を落とした株のほう が多いが、これから咲く株もあった。 さらに進むと両側に相当な数。特に西側 にはイワカガミの大群落があり、まだかな り咲いているのが見られた。これほどの量 のイワカガミは初めてみる。 マイヅルソウもようやく花を咲かせ始め ていた。 |
|
イワカガミ | ||
![]() |
![]() |
|
イワカガミの群落 | マイヅルソウ | |
このあたりからはトウゴクミツバツツジ が花をつけるようになる。 これより下ではもう花は散っていたが、 ここから山頂までは今が見頃だ。 |
![]() |
|
トウゴクミツバツツジ | ||
南稜のヤセ尾根が終わり、浜立山との分岐に出る。 ここから小さなピークを二つ越して滝子山山頂に着いた。 その途中にミツバツチグリの黄色がところどころに、また春の名残のスミレもほんのわずかあった。 そしてチゴユリが一つ。マイヅルソウの咲きはじめがいくつか。他には花はなかった。 山頂には20人くらいの登山者が休んでいた。 満開のトウゴクミツバツツジがあり、その向こうに富士山がややかすんで見えた。 |
||
![]() |
![]() |
|
チゴユリ | ||
|
帰りは曲沢峠分岐方面に下る道をとったが、手前の支尾根に入り込んでしまった。 原因は昼食後の出発前に、 ① ガイドブックのコピーでルートを確認しなかったこと ② 2万5千分の一の地図で分岐などからの距離を確認しなかったこと だ。 遠因として上りの尾根上で、トレースの不明瞭な箇所を歩いたことにより、その程度の道だと 錯覚したことが考えられる。 標高差200mくらい下って2万5千分の一の地図で誤りに気づいたが、小さなケルンも2箇 所で見たし、木々にテープもついていたのでそのまま降り、正規の登山道を合流した。 思わぬ失敗をしてしまった下山路だった。 イワカガミは見事だったが、他にも花を期待していったのに反して少なかった。まだ時期が早 かったためだろう。 桜公園(8:40)~ 尾根上(9:20)~ 浜立山との分岐(11:28)~ 山頂(11:56) 発(12:26)~ おそ沢出合(14:12)~ 桜公園(14:45) |
トップに戻る | 山の花の道に戻る |
---|