裾合平


                          2022年7月21日


   北海道の3日目は当初の計画通り裾合平を散策することにした。昨日は雨だったので停滞を
 余儀なくされた。裾合平を歩くのは5年ぶり。その時は旭岳から間宮岳に行き、中岳温泉を経
 由して裾合平を回ってきた。今回は中岳温泉まで行って引き返すルートとした。


  宿を出て旭岳ロープウェイに向かう道は霧が濃かった。今日の天気予報には雨マークはなかったので、
 霧が晴れればいい天気になるのではと期待した。ロープウェイに近づくにつれて青空が広がってきた。

     駐車場に着くとロープウェイに乗る人の列
  ができていた。この時期は6:00のスター
  トらしい。

   車の中で朝食をとってゆっくりスタートす
  ることにした。

   ロープウェイの中から十勝岳も望め、遠く
  芦別岳と夕張岳も雲海の先に見られた。

   姿見に着くと、快晴の空に旭岳が控えてい
  た。歩き始めると早速チングルマやエゾノツ
  ガザクラ、イワブクロなどが見られた。
    旭 岳
 
  チングルマとエゾノツガザクラ イワブクロ
     北側と東側には雲海が広がって見えた。

   夫婦池を過ぎてしばらく進むと見られる花
  はイソツツジとミヤマアキノキリンソウくら
  いだった。

   この道の北西側の斜面にはチングルマの大
  群落があって、5年前は見事であったが、今
  日は花が終わって綿毛だけのチングルマだっ
  た。

   前回は7月中旬だったのでそれより1週間
  遅い。その年にもよるが、裾合平でももう終
  わりかなと思いつつも、でもこの道を歩くの
  はとても気持ち良いため先に進んだ。
  イソツツジ
     ここから裾合平分岐までの間に4回ほど小
  沢を渡る。いずれの沢にもまだ雪が残ってい
  た。

   その一つの沢の近くに、雪解け直後に咲く
  キバナシャクナゲが一株と荒れ地に咲くジム
  カデがたくさん見られた。
  キバナシャクナゲ
       分岐近くになって後ろから来た女性が振り
    返り、「あっ、ここだここだ!」と声を上げ
    た。あーちゃんが「何ですか?」と聞くと、
    「ハクチョウの雪渓が見えるの。ずっと探し
    ていてここで見えるのが分かった。嬉しい!」

     なるほど白鳥が羽ばたいている雪形だった。

     ここから裾合平までの間にたくさんのツガ
    ザクラ類が見られる。ニシキツガザクラとコ
    エゾツガザクラは。アオノツガザクラとエゾ
    ノツガザクラの雑種である。
  ジムカデ
 
  羽ばたいている白鳥の雪形 アオノツガザクラ
 
  エゾノツガザクラ ニシキツガザクラ
       裾合平分岐にはベンチがあり、ここで小休
    止。

     ここからは中岳温泉近くまで木道となる。
     木道はだいぶ壊れている個所も多い。なか
    なか修繕には手が回らないのだろう。

     裾合平にはチングルマの大群落が残ってい
    た。また道の反対側にもチングルマの群落が
    続いていた。

     ここの中を歩くのは気持ちが良い! 
     5年前は曇り空だったが今日は快晴だから
    なおさらだ。
  コエゾツガザクラ 
   
  裾合平のチングルマの大群落
     大雪山の北側の山々も青空にくっきり見え
  る。左から当麻岳、安足間岳、そして遠くに
  北鎮岳だ。北鎮岳を除いて、われわれはこれ
  らの山には登っていない。

   ミツバオウレンとエゾコザクラの小群落
  があった。
    大雪山北側の山々
 
  ミツバオウレン  エゾコザクラ
     木道が終ると普通の登山道となり中岳温泉
  に続く。

   このあたりで今まで見られなかったエゾヒ
  メクワガタとハクサンボウフウ、ヨツバシオ
  ガマが見られた。いずれも咲き始めの株で、
  これからたくさん見られるのだろう。

   さらに中岳温泉近くで沢筋に見事なエゾノ
  リュウキンカの大株とウコンウツギ、メアカ
  ンキンバイが見られた。

   裾合平を十分堪能し、ここで来た道を引き
  返すことにした。
  エゾヒメクワガタ
 
  ハクサンボウフウ ヨツバシオガマ
 
   ウコンウツギ メアカンキンバイ
 

 


    裾合平のチングルマは見事だった。

    しかも出発前の天気予報では考えられない好天に恵まれ、大満足だった。

    今日の距離は9キロ弱、高低差も累積で400m、10年後でもここを歩いていたい。

  姿見 7:14  裾合平分岐 9:20  中岳温泉 10:10  姿見 12:56



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