天気は快晴。予報では気温が24度く らいまで上がるそうだが、風はヒンヤリ している。 菩提峠から林道を少し歩く。ここには ヤマルリソウ、マムシグサ、スミレ、ム ラサキケマン、フタリシズカ、カタバミ などが咲いている。 トウダイグサ科の花があった。かなり たくさんある。ほとんど花は終わりかけ ていて、何という名だろうと話していた が、帰ってから調べたら、トウダイグサ だった。 |
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ヤマルリソウ | ||
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ニノ塔に向かう道に出る。入り口付近 は左手にスギの人工林右手が自然林だっ たが少し行くと両側がスギの植林となる。 ところどころベンチも置いてあり、ヤ ビツ峠から登ってくる人が多い。 あーちゃんが「今日はあたし達のよう な年配の女性組が少ないね。」と言って いたが、なるほど若いカップルや家族連 れが随分見られる。勿論中年やアラカン 世代の人も相変わらず遭遇したが・・・。 花はこの辺りはもっぱらスミレ。紫色 がところどころで目に付く程度に咲いて いる。 |
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トウダイグサ | ||
二ノ塔到着。正面に雪をかぶった富士山 が見える。空は青く、風は爽やか。 ここまでは道についている階段がさほど 気にならなかったが、ここからは階段や木 道が続く。地質が雨が降ると流れやすいた めか登山者の安全上も仕方ないとは思うが、 直登が多く、どうも山道の階段はいただけ ない。 サクラの大きな木があり、葉桜にはなっ ているがまだ随分花がついていた。 アセビがいくつもあり、登山道の両脇に はスミレや黄色いカタバミが見られる。 |
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アセビ | ||
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三ノ塔の手前でフデリンドウが咲いて いた。近くに白のフデリンドウも3株見 られた。 三ノ塔に着くとさらに視界が開け、こ れから歩く尾根筋が良く分かる。新緑も きれいだ。 ここから烏尾山まではかなり下って登 る。 道の両側にスミレとミツバツチグリが たくさん咲いていて、紫と黄色できれい だ。アセビもたくさんあった。 |
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カタバミ | ||
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フデリンドウ | 三ノ塔からの表尾根 | |
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スミレ | ミツバツチグリ | |
烏尾山から行者岳の間の尾根筋には、トウゴクミツバツツジとシロヤシオがいくつかある。いずれ もまだやっと咲き始め。もう少し経ったら満開で気持ちのよい歩きができそうだ。 |
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トウゴクミツバツツジ | シロヤシオ | |
烏尾山から行者岳の間にもヤマルリソ ウが数株見られた。今回の歩いた道では 菩提峠付近とここだけで見られた。 行者岳を越えたあたりから、ポツポツ とコイワザクラが見え出す。株も小さく、 つけている花も終わりに近い。 このあたりに鎖場があり、下りはかな り行列ができている。塔ノ岳方面からの 登山者が声をかけて下りの人に少し待機 してもらうほど。 ここの岩場にアカバナヒメイワカガミ があった。まだほとんどが蕾でそれも低 木の陰になっているが、蕾の鮮やかな赤 が印象的だ。数は少ない。 |
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アカバナヒメイワカガミ | ||
ここを過ぎて、右側に落ち込む斜面の 岩場にコイワザクラがいくつか咲いてい た。 さらに進んで岩場の横に黄色いショウ ジョウバカマが数株あった。 ショウジョウバカマは多くが雪解け後 の湿った場所に生えるが、こういう岩場 に咲くこともあり、それはニペソツでも 経験している。 また、花の色が黄色いものははじめて 見たが、いろいろな色があってとても面 白く思う。ピンクから紫が多いが、今ま で見たものの中には真っ赤なものも雨竜 沼で見たことがある。 おそらく土質が花の色に影響している んだと思うが、これまで見たショウジョ ウバカマのいろいろな色の写真を見比べ てみたくなった。 |
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ショウジョウバカマ | ||
コイワザクラとアカバナヒメイワカガ ミは、政次郎の頭を過ぎると見当たらな くなる。 これらが咲いている岩場の環境とは異 なる地質の尾根筋となるためだろう。そ こで昼食をとって引き返すことにした。 すると、行者岳の間の沢地形の岩場に、 大きな群落が見られた。行きの道では右 にカーブを切った下方にあり、前方ばか り見ていたので気づかない角度だった。 30メートルくらい下って写真に収め た。 近くにはバイカオウレンも咲いていた。 |
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コイワザクラ | ||
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同じように、今度は右側にも小さな群 生があり、これも行きでは振り返らない と見えない場所にあった。 今回、菩提峠の往復をすることで、特 にコイワザクラの群落が見られたのが収 穫だった。 |
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コイワザクラ | ||
それ以降、戻る道筋でクルマバソウ、キランソウ、センボンヤリなど行きに気づかなかった花が 見られた。 |
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クルマバソウ | センボンヤリ | |
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コイワザクラもアカバナヒメイワカガミもはじめて見た花である。といっても見慣れた花で あることは間違いない。アポイ岳で見たヒダカイワザクラにそっくりであり、南アルプスにあ るクモイコザクラはコイワザクラの変種だという。 ただ、コイワザクラが狭い範囲ではあったが登山道から見られる限り、想像以上に沢山あっ たのは嬉しい。 表尾根は多くの登山者がいたが、これらの花にカメラを向けている人はほとんどいなかった。 本来は塔ノ岳まで行くつもりだった。あーちゃんが「われわれの山歩きは面白いね。途中で 引き返しちゃうんだから」「そう、ピークハンターじゃないからね。目的の花が見られれば、 それで満足なんだ!」 菩提峠(8:15)〜 二ノ塔(9:18)〜 三ノ塔(9:39)〜 鳥尾山(10:14)〜 行者岳(10:40) 〜 新大日岳(11:30) 発(11:45)〜 鳥尾山(12:45)〜 三ノ塔(13:20)〜菩提峠(14:20) |
いくつかの色のショウジョウバカマを並べてみた。場所によって花の色の違いが分かる。
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