御岳山、大岳山


                          2014年4月26日


   イワウチワを見に、御岳山に行き、ついでに大岳山から馬頭刈尾根を回ってきた。
  この時期に見られる花はイワウチワとかカタクリのほかは、春の花々なので前回の南高尾山稜
 とほぼ同じような花と思うが、標高が高尾より高いのでまだ結構咲いていると思い、出かけてみ
 た。


  昨年は大塚山の鉄五郎新道にイワウチワを見に行ったが、今回は別の場所ということで御岳山にした。
  また、公共の交通を使うことにしたので、御嶽駅から武蔵五日市駅に下りるルートをとることにした。休日
 なので新宿から出るホリデーおくたま号に乗るべく、家を6時少し前に出た。

     この電車には数年前に乗ったことがあるが、
  新宿で何とか座れた経験があり、今回は発車
  20分前には駅に着いていようと思っていた
  が、接続が良くて40分前に着いてしまった。
  乗車口には一番で待つことになった。

   思ったほど人は多くなかったが、御嶽駅に
  は相当の人が降りてきた。臨時のバスもすぐ
  に出て、予想よりかなり早くスタートできた。

   まずは御岳神社に向かうが道の両側には多
  くの花が咲いており。ヤマザクラもまだ満開
  だった。
    ヤマザクラ
     風は弱いが日差しが結構強く、空は晴れて
  いるがこの時期なので遠くは霞がかかったよ
  うになっている。

   スミレもかなり咲いており、木々の花も、
  白のユキヤナギが満開で、黄色のヤマブキや
  濃いピンクのシャクナゲがほころび始めてお
  り、色とりどりできれいだ。
  ユキヤナギ
       結構な勾配の舗装道を登り、売店の立ち並
    ぶ参道を抜けて神社の階段を上る。種類の違
    うサクラもまだまだ満開だ。

     ニリンソウやキケマン、ムラサキケマンな
    どが咲いている。

     今日は奥の院のほうに行ってみることにす
    る。
  アズマシャクナゲ  
 
  ニリンソウ キケマン
     一旦下ってから、登りの道に入る。両側に
  は杉の大木が並んでいて、木の一本一本に番
  号の書いた札がついている。

   杉の下にはスミレが咲いているが、エイザ
  ンスミレとナガバノスミレサイシンは違いが
  分かるがそのほかはたつさんにはみんな“ス
  ミレ”だ。

   途中東に開けたところにカタクリが咲いて
  いたが、もう咲き終わりの花が多かった。

   ここは以前にも通った道だが全く記憶にな
  い。あーちゃんも、「こんなところ通ったっ
  け?」と言っていた。
 
    杉の並木
     奥の院に着く。

   ここの裏手でイワウチワを撮った記憶があ
  るのだが、あたりの様子がどうも違うようだ。
  どこかほかの場所と勘違いしているのかもし
  れない。
 
   ここで探さずに少し先を歩いてみたら、道
  の少し下にイワウチワが咲いていた。ちょう
  ど見ごろの状態だ。ただ数は多くなかった。

   一緒に歩いていた人から何の花か聞かれて
  教えたが、イワカガミじゃないの?という声
  も聞こえていた。
    イワウチワ
       ピンク色のイワウチワも数は少ないながら
    見られた。

     鍋割山を巻く道をとり、ここにもナガバノ
    スミレサイシンがあり、ほかのスミレ類も見
    られた。

     芥場峠で視界が少し開けたが、新緑はまだ
    出始めの木々が多い。遠くの山並みはややか
    すんで見える。ところどころにミツバツツジ
    が見られるが木の大きさの小さいものが多い。
  イワウチワ
       カタクリが数多くみられるようになった。

     ここでもわれわれの会話は、「こんなとこ
    ろにカタクリがあったっけ?」。どうも記憶
    にない。ここの道を通ったのは今の時期だと
    二人とも思っている。だからカタクリを見た
    記憶がないことに不思議に思っている。あと
    で家に帰って調べてみたら、ここを歩いたの
    は11月中旬だったことがわかった。カタク
    リなどもう花も葉っぱもない時期だ。
  ナガバノスミレサイシン
 
  カタクリ カタクリ
     ただ、ここはある程度刈りこまれたササの
  中に咲いているが、そのうちササに生育を阻
  まれてしまうのではと心配する。

   大岳神社に着いた。近くの大岳山荘は数年
  前に閉鎖していた。山荘周辺の木陰にシート
  を敷いて大勢の若い人が休憩していた。

   ここから大岳山までは少しの最後の登り。
  ヨゴレネコノメがまばらにあり、ハシリドコ
  ロが咲き始めていた。
 
  ハシリドコロ
     大岳山山頂は30人ほどの登山客が食事を
  し、休憩していた。われわれもここで昼食に
  する。御前山は見えていたが、さらに遠くは
  かすんでいた。

   休憩後は大岳山荘まで下ってから馬頭刈尾
  根に向かう。ここに入ると人はめっきり少な
  くなり、数人と会っただけだった。

   ミツバツチグリが岩の上できれいに咲いて
  いた。エイザンスミレもナガバノスミレサイ
  シンもここではよく見かける。
    ミツバツチグリ
       この尾根の周りの林は、サントリーの天然
    水の森になっているらしく、木々の名前の書
    かれた標識が数多くついていてそこに天然水
    の森と書かれてあった。調べてみたら「サン
    トリー天然水の森 奥多摩」だった。

     木の名前に詳しくないたつさんにはとても
    ありがたい標識だ。

     尾根はベンチもところどころ置かれている
    が、眺望がきく場所は2か所程度。

     この辺りは木々の芽はやっと出た程度で新
    緑にはもう少し時間がかかる。ミツバツツジ
    だけは咲き始めていた。
  エイザンスミレ  
       馬頭刈尾根からどこで降りるか、3通りほ
    ど考えていた。歩くのに飽きてきたら適当な
    ところで降りればいいと思っていた。

     2.5万図に小径のしるしはなかったが、
    当初考えていた下山ルートの一本手前に、綾
    滝・天狗滝方面の標識があり、千足バス停に
    つながると書いてあったので、眺望もなかっ
    たこともあってその道を降りることにした。

     綾滝はきれいな滝だった。また木の間から
    さした光にヤマブキがきれいに咲いていた。
  ミツバツツジ  
     
  綾 滝  ヤマブキ
     ここの沢筋にはまだ雪が残っていた。今年
  2月の大雪の残りだろう。

   標高500mあたりから下にヤマルリソウ
  がたくさん咲いていた。素晴らしい群生地で、
  あーちゃんも「最後に素敵なプレゼントがあ
  ったわ。」と喜んでいた。

 
    ヤマルリソウ
 

 


    千足のバス停でバスを40分、武蔵五日市駅で電車を30分と待つことになったが、こちらの
   方面へ公共の交通機関を活用したのは初めてだったので、一つの良い経験となった。

    1000mあたりの木々の新緑はもう少しだったが、風も爽やかで清々しい山行だった。



    御岳ケーブル終点 9:40  奥の院 10:40  大岳山 12:00  富士見台

   13:30  つづら岩 13:57  千足バス停 15:08



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