登山口に着いたのが5:30。
前日は入林届から見ると、日曜日だけあって50人くらいの人がニペに入っていたが、今日は一人だけ。
ニペを独り占めできるかなと思ったが、車が4台停まっていた。テントも一張り。先行者が何人かいるな。
天気は快晴。丸木橋を渡って登山道に入る。 オオバミゾホウズキが沢のふちに咲いていて迎えてくれる。 ここからしばらくは林の中で、風がないので早速汗が噴出す。今日は2リットルの水を 持ったが、帰りの分も考えると行きに1リットルで済ませられないかな?と考えながら、 急斜面を歩き始める。 |
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樹林帯を登り始めると、道は結構ぬかる んでいる。ここ一週間は晴れてはいたが、 それまでの雨の影響だろう。 マイヅルソウ、ゴゼンタチバナが咲き |
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ゴゼンタチバナ | |||
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木々の間から前天狗が見えてくる頃になる と、コヨウラクツツジやミネカエデが花をつけ ていた。 小天狗のコル付近で、ようやく咲き始めた ウコンウツギ、イソツツジが見られた。 |
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コヨウラクツツジ | |||
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ミネカエデ | イソツツジ | ||
天狗のコルは思ったほど雪が残ってない。コルより上部に少し残っていたが、ここでのテン 泊は水を担ぎ上げることなしではあと1週間が限界か? 天狗のコル周辺はまだ花はまったくない。雪が解けて大分経っているようだから、花が見ら れてもよさそうなものだが、エゾコザクラの小さな蕾をつけた株が一つだけあった。 |
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ここから樹林帯の道を登る。 ヒメイチゲやコミヤマカタバミが朝の光 を受けて花びらを開き始めた。 一登りして樹林帯を抜け、ガレ場にでる。 イワウメがいたるところに咲き始めてい |
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コミヤマカタバミ | |||
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ミネズオウ | コメバツガザクラ | ||
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前天狗到着。 いつ来てもここで姿を現すニペソツは 圧巻だ。 今日は抜けるような青空ではないが、 雲ひとつない中に登場してくれた。 ここで行動食をとりしばし休憩。 |
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いったん下って、天狗岳を巻き、山頂へ向か う。 陽は照っているが、風がさわやかで暑さはあ まり感じない。 ニペが素晴らしい雄姿を見せてくれる。東側 は十勝連峰も全部見える。 ここからも道の両側にイワウメとキバナ シャクバゲが続き、登りのつらさを癒して くれる。 チングルマやハクサンイチゲも天狗平に 咲いていた。エゾツガザクラも濃いピンク の花を見せ始めた。 |
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キバナシャクナゲ | |||
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イワウメ | ニペソツ山頂部 | ||
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まだ日陰にはウラシマツツジの残り花 も見られた。 イワヒゲもある。 ナイフリッジの尾根筋や南側斜面では、 ハクサンイチゲ、エゾコザクラ、ショウ ジョウバカマ、ミヤマハタザオ、フギレ キスミレ、ミヤマアズマギク、ホソバイ ワベンケイが咲いている。 ただ、いずれも咲き始めたばかりと いった感じで、ミヤマアズマギクは十分 に花が開いていない。 トラバース付近では、以前オコジョや ナキウサギの姿も見られたが、今日は見 つけられない。 |
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エゾコザクラ | |||
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ハクサンイチゲ | ミヤマアズマギク | ||
山頂到着。 6人の先行者がいた。同じような年齢の人たちだ。 やはり山頂からの360度の眺望は見事だ。ウエペペサンケや石狩の山々が近くに、雪の 残る十勝、トムラウシ、大雪連峰が疲れを癒してくれる。 ここまではほとんど虫がいなかったが、山頂では小さなハエが結構うるさい。 一休みして花を探す。山頂付近では、チシマアマナが2株残っていた。またエゾノタカネ |
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チシマアマナ | エゾノタカネヤナギ | ||
帰路、最低鞍部から前天狗に少し登ったところで一息入れたところ、ふと見ると何と ツクモグサがあった。頂上付近に咲いているものとばかり思っていて、実際には花も葉 も見つからなかっただけに、期待もしていなかったものが見つかったときの感激は大き い。 往路で見つからなかったのはハイマツの陰になっていたからか。いずれにしてもニペ でツクモグサに会えたのは今日の最大の収穫。もう花は終わりで、クリーム色の清楚な 姿ではなかったが・・・。 また、この近くでコマクサにも会えた。 |
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ツクモグサの残り花 | コマクサ | ||
天狗平を越えて、山頂までの尾根筋や少し開けたわずかな場所と山頂付近に多くの種類の花が咲くニペソツ はとても魅力的な山である。 よくこんなところにこの花が咲いているなと思えるようなところで見られる不思議がある。今回でいえば、ショウ ジョウバカマやエゾコザクラなどがそうである。 また、山頂付近にはそれまでの道では見られない花々が数多く見られるのもこの山の素晴らしさだと思う。 今日も一日多いに遊ばせてもらい、また収穫も大きいニペソツだった。 登山口5:52 天狗のコル7:43 前天狗8:57 ニペソツ山頂10:42 山頂発11:10 前天狗12:35 登山口14:40 |