三つ峠山


                           2014年10月25日


   24日は前日の雨が上がって快晴の天気だった。翌25日もこの天気が続くという。この
 天気を見逃すことはできない。まだ紅葉の見ごろのところもたくさんある。
  一方で土曜日は道路も混むので以前からできるだけ行動は控えていたが、急きょ出かける
 ことにし、三つ峠山を選んだ。二人ともここを訪ねるのは半世紀ぶりくらいだ。


  この時期、標高が2000mを越える山の山頂部は紅葉も盛りは過ぎている。一方で土曜の日帰りは道路の
 渋滞が予想されるので、遠出はあまりしたくない。いろいろ調べてみて三つ峠山が浮かんだ。河口湖の駐車場
 まで車で約150キロ。帰りの道が混んだとしてもそんなに遅くはならないだろうとの推測で、朝5時過ぎに
 家を出た。

     中央高速の八王子の先で事故渋滞に巻き込
  まれた。当初考えていた河口湖駅発のバスに
  間に合いそうもない。次のバスが8:28と
  別の路線のバスが9:00発。

   どちらかに乗れれば、登るルートを変えて
  行けるので全く焦りはない。河口湖の駐車場
  に8時過ぎに着いた。28分のバスに乗れる。

   バス停には10人程度の登山客が待ってい
  た。河口局で降りたのはわれわれ二人だけ。
  快晴で風も弱い。

   浅間神社の脇を通って母の白滝を目指す。
  途中で雪虫が飛んでいるのを2回見た。北海
  道に住んでいたころは10月下旬になるとよ
  く見かけた。このあたりにも雪虫がいるのだ
  ろうか?

   舗装された林道をしばらく歩き、砂利道の
  林道を少し歩くと滝が見えてきた。
    母の白滝
     母の白滝を巻くように道がついてる。

   乗ったバスで三つ峠を目指すのであれば、
  三つ峠口で降りるはず。でも9時のバスなら
  三つ峠登山口まで行く。三つ峠口と登山口の
  間は歩いて50分ほどなので、三つ峠に登る
  なら9時のバスの方が山頂には早くつく。

  「なんでほかの登山者はこのバスに乗ったの
  かな。」などと話しながら歩くが、三つ峠に
  向かう人ばかりではないのだろう。

   高速から三つ峠山は見えたが、赤の紅葉は
  あまり見えなかった。登っていく途中も黄色
  が圧倒的に多い。
  紅葉の木々の中を登る 
 
 
        赤の紅葉はこの程度のものがあったが、
     全体的に少ない

      モミジは河口湖畔にたくさんあるが、ま
     だ紅葉は始まったばかり。三つ峠山にはモ
     ミジは非常に少なく、ナナカマドも見られ
     ないので色彩的には少し寂しい。

      1270m付近でカラマツの落ち葉が風
     に吹かれて落ちてきた。カラマツが現れだ
     したが、まだ色づきは少ない。

      1500mくらいでは黄色く色づき、青
     い空に映えてきれいだった。
 
        この道は1500m位まで眺望はなく、
     樹間越しに何とか湖と富士山が見える程度。

      しばらく経って一人とすれ違い、あーち
     ゃんが「今日初めて人に会いました。」と
     声をかけたら、「山頂は大勢の人がいまし
     たよ。」

      その後3人が我々を追い越して行っただ
     けで、人にも会わず静かな道だ。
 
      突然視界が開け、鉄塔が立っていた。そ
     こだけ空き地になっており、リンドウが咲
     いていて、ヤマラッキョウの花がまだ残っ
     ていた。
   カラマツの黄葉
 
   リンドウ ヤマラッキョウ 
     1550mくらいでようやく視界が開け、
  富士の姿が見えた。大きい。あーちゃんが、
  「ここに来ると富士山が大きいね。」

   このあたりにマユミの木が何本かあり、た
  くさんの実をつけていた。

   ベンチが数か所に置かれていて、そのうち
  の一つの近くにたった一輪のマツムシソウが
  まだ残っていた。

     
        山頂部にあるパラボラアンテナが見えて
     きて、ベンチには多くの登山者が休んで景
     色を眺めていた。

      三つ峠山荘、四季楽園の山小屋を通って
     山頂へ向かう。

      ロッククライミングの講習でもあるのだ
     ろうか、数十人のクライマーが講師から点
     呼を受けていた。
  マツムシソウ   
 
  山頂近くからの富士 
     山頂にも多くの人がいた。

   ここから見る富士山は見栄えがする。

   この時間帯はほぼ正面から太陽の光を受け
  る。

   今日は南アルプスから北アルプス、八ヶ岳
  などほとんど全部が見える。特に南アルプス
  は甲斐駒から北岳、間ノ岳、塩見、悪沢岳、
  赤石岳、聖岳とすべてのピークが見られた。
  これは初めてだった。
     
 
  御坂黒岳の紅葉とバックに南アルプスの山々
     山頂は狭いので下に降りて昼食を摂った後、
  府戸尾根を下る。

   「天上山6.5キロ」の標識があった。

   この道も全く眺望もないほぼ一定の斜度の
  下り道が続く。あーちゃんが「花もないし、
  景色も見えないし、飽きる道だね。一人で歩
  いていたらどんな気持ちがするんだろう?」
  「黙々と歩くしかないよ。」

   途中にフジアザミが残っていた。

   2時間かかって天上山に着き、少し下って
  ロープウェイで降りた。
  フジアザミ
 

 


    紅葉も見られ、大きな富士山も見られ、さわやかな秋の一日だった。

    帰りは渋滞に3度巻き込まれて、4時間半かかった。


   河口局前 8:48  母の白滝 9:22  天上山との分岐 11:27  山頂 11:50

   天上山との分岐 12:37  天上山 14:33


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