ササと背の高さほどのハイマツの道がしば
  らく続く。

   山体の下部にきて、ここから約350m登
  ることになるが、山頂付近の道はジグを切っ
  て登ったことは覚えているもののその途中の
  記憶がはっきりしない。

   イワブクロとコケモモが見られた。コケモ
  モはたくさんあった。
  イワブクロ
       ハイマツの海を越えると視界が開け、以前
    登った忠別岳が高根ヶ原の先に見えてきた。

     さらに登るとトムラウシが見えるはずだが、
    霧に隠れて見えなかった。しばらく待つと少
    し霧が動いてトムラウシが見られた。

     今日はこういう景色は全く期待していなか
    ったのでラッキーとしか言えない。
  コケモモ
    
  忠別岳(左側)と霧の向こうにトムラウシ山
     ハイマツを過ぎてからは緑岳の登りの道は
  岩場が続く。途中には結構急な岩場となり、
  このあたりのことは全く覚えていない。

   あーちゃんも「こんなに急な道だったかし
  ら?」

   それでも風もさわやかで気温も高くないた
  め、汗が流れることもなく気持ちよい。さす
  が北海道だ。

   イワツメクサとメアカンキンバイが見られ
  た。
  イワツメクサ
       途中、コマクサが一株咲いているところが
    あった。よく見るとその周りに小さなコマク
    サの葉がいくつも出ていた。あと何年かする
    とコマクサの小さいながらも群落になると思
    った。

     ジグを切って少し登ったところにコマクサ
    の大きな株があり、ちょうどその下にあたる
    ところが先ほどのコマクサの小さな葉があっ
    たところだった。ここから種が落ちたのだろ
    う。

     ヒメイワタデとチシマキンレイカが見られ
    た。

  メアカンキンバイ  
 
  コマクサ ヒメイワタデ
       傾斜が緩くなりジグを切って登ると山頂標
    識が見え出し、緑岳に到着した。

     山頂からは大雪の主峰旭岳と白雲岳が見ら
    れた。今年の冬は北海道は雪が多かったが、
    ここから見ると白雲避難小屋周辺の雪はとて
    も少ない。来月になったら避難小屋周辺の水
    が枯れてしまいそうだ。

     風が避けられる場所で、コーヒーを入れて
    昼食にした。

     まもなく4組の登山者が登ってきて、登山
    口で会った愛媛のご夫婦も到着していた。
  チシマキンレイカ
 
  旭岳(左)と白雲岳
     食事後、われわれは板垣新道の分岐まで行
  くことにした。緑岳から小泉岳までの途中に
  ある分岐までには登ってきたときに見られな
  かった花がある。

   さっそくエゾツツジが見られた。

   さらにイワヒゲ、クモマユキノシタ、エゾ
  タカネツメクサがあり、チシマキンレイカ、
  ヒメイワタデ、大雪の固有種であるエゾハハ
  コヨモギも咲き始めていた。
  エゾツツジ
 
   イワヒゲ クモマユキノシタ
       あーちゃんはここで引き返すことになり、
    たつさんはさらに板垣新道を雪渓部分まで下
    ることにした。

     ここでは大雪の固有種であるキバナシオガ
    マがあったが、咲き終わりに近い株だった。
    さらにエゾタカネスミレとチョウノスケソウ
    が見られた。

     ホソバウルップソウもあったが、ほとんど
    の株がもう咲き終わっており、一株だけ先端
    に紫の花が見られたに過ぎなかった。
  エゾタカネツメクサ
 
  キバナシオガマ エゾタカネスミレ
       緑岳山頂に引き返してくると、山頂にはだ
    れもおらず、皆引き返していった後だった。

     また少し雲も出てきていた。

     行きにわれわれを抜いていったソロの女性
    が後ろから登ってきた。聞くと、白雲岳まで
    行って戻ってきたという。

     この方に写真を一枚撮ってもらった。

     あとであーちゃんが、「あの人絶対ガイド
    さんだわ。」と言っていた。しばらくして帰
    路に着いた。
  チョウノスケソウ
 

 


     予想もしていなかった好天となり、さわやかで花もたくさん見られた登山となった。

     帰りはゆっくりの下山だったので、この日の最終下山者になったようだ。第二花園付近で
    一度ポツポツ来たがそれ以降は曇り時々晴れだった。


   大雪高原温泉 5:45  第一花園 6:50  第二花園 7:05  山頂 9:59

   板垣新道下 11:20  山頂 11:39  第一花園 13:50  駐車場 14:57


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