巻機山


                     2008年10月18日


 越後方面にはあまり出かけていない。やや遅いかと思われるが紅葉を見に巻機山に登った。
 

 桜坂駐車場には5:40ころ着いた。もう既に駐車場には多くの登山者がいて中型のバスで来ているツアー客
もいた。あと3,4台のスペースが残っているだけだった。
 天気は快晴。風もない。周囲の紅葉は始まって間もないといった状態。簡単な食事をして水を補給して出発。
ヌクビ沢のルートはとらず、一般のルートを登る。


 
   すぐに四合目の標識。この後標識が多く
 立てられている。
  四合五勺とか五号三勺とか、ちょっとう
 るさい感じがする。

 ツルリンドウやムラサキシキブなどの実
 がところどころで見られ、花はミヤマアキ
 ノキリンソウの残り花があるくらい。

  五合目を越えるころからイワカガミやオ
 ヤマノリンドウの花柄なども見られる。
  五合目の先にシラカバの林があり、ここ
 は最近一部伐採と下草刈りがなされたよう
 で、気持ち良い美林となっている。
  

  ツルリンドウの実
 
   ムラサキシキブの実 シラカバの美林
 

 

   六合目で展望が開け、ヌクビ沢周辺と割
 引岳から続く尾根ではちょうど色づいてい
 る紅葉がきれいに朝日に輝いている。

  
     
     
     
 


   八合目で岩の多いやや開けた場所に出、
  ニセ巻機の頂上らしき頂が見える。
 
   ナナカマドの赤い実が青空に映えてきれ
  いだ。
  
   ここから階段が続く。植生保護をしている斜
   面だ。
 この階段を上りきると正面に巻機山
  がその姿を現した。
   ニセ巻機を臨む  
     草地の山塊にシラビソの疎林をササが
  囲んでいてそれがある塊で存在しており、
  今まで見たこともない景色で、でもなん
  か温かみのあるなだらかな山容だ。

   「天狗のコルでニペソツが初めて見え
  るような現れ方だね」というとあーちゃ
  んは「そうかもしれないけど、ニペソツ
  ほどの感動する出会いじゃなくて、なん
  となくほっとする感じね」という。

   会津駒周辺の山の様子に近いかな。
 
    巻機山
   
   巻機から東に続く尾根筋はササに覆わ
  れ、その先は上越らしい山並みが続いて
  いる。

   ニセ巻機の九合目を過ぎ、木道を少し
  下ると避難小屋。バイオトイレがあり、
  2階もきれいな板敷きの素晴らしい避難
  小屋だ。

   ここから階段状の道を池塘を見ながら
  登ると25分ほどで山頂の標識。しかし、
  最高到達点はそこから10分くらい登っ
  たところ。 
 
  植生保護のため1933m地点を巻機山の頂上としているとガイドにあったが、保護して
 いる部分の北側はササに覆われていた。

  ここを以前の巻機山頂にしないのは、オーバーユースのためある時間帯に人が集中したら
 植物が相当踏み荒らされてしまうからだろうと想像できる。
 1933m付近にあるスペースを山頂として、大勢の人がそこでしばらく寛げるだけの場所
 が必要なのだろう。これも仕方ないことなのかなとも思うが、1933m地点はコルであり、
 そこを頂上とすることに違和感を覚える。
 
 

 下山はもときた道。
  六合目付近ではヌクビ沢や割引岳から続
 く尾根へ順光があたり、陽の光に輝いて素
 晴らしい紅葉が堪能できた。

 

     
     
 
   雪解けから夏にかけてはかなりの花が見られると思う。特に避難小屋周辺は雪田性の花が見られ
 ると思う。また五合目以降は変化に富んでいて、なるほど百名山に選ばれている山だと感じた。
  ただ、標識は各合目ごとで十分だと思うが。


  上越のゆったりとした山容のいい山だった。紅葉はもう遅いかなとも思ったが、十分満喫させて
 くれた。



  桜坂駐車場6:10 四合目6:40 五合目7:05 六合目7:45 七合目8:25
  八合目9:05 避難小屋9:30 山頂10:15

 避難小屋11:26 六合目12:33 四合目13:12 登山口14:00

     

トップに戻る  山の花の道に戻る