タクシーは4人目の乗客が来るのを待って 25分遅れで出た。 今日は二股まで大樺沢沿いを歩いて、右股 から肩の小屋まで行くつもりだった。 御池との分岐に来たら、大樺沢沿いには通 行禁止のトラロープが張ってあった。 まさかこの時期に橋が外されているとは思 わなかった。心の中で文句を言いつつ御池へ の急登を歩かざるを得なかった。 少し登ったところにダイモンジソウが咲い ていた。 |
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ダイモンジソウ | ||
北岳には八本場のコル付近にウラベニダイ モンジソウがあるが、これまでダイモンジソ ウは一度も見たことがなかった。 ダイモンジソウがありそうな岩場は御池や 二股までにもいくつもあり、その都度探して みたが今まで見つけられていなかった。「や っぱりあったか」といったところだった。葉 裏を見たらウラベニとは違っていた。 19年にこの道は歩いているが、去年か今 年に階段がいくつかかけられて歩きやすくな っていた。 セリバシオガマがいくつも咲いていた。 |
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セリバシオガマ | ||
御池小屋は30日まで休業を延長するよう で、トイレが新しく設置され、水は今まで通 り蛇口から使えるようになっていた。 小屋が営業していないので、登山者は少し 休んだら登るか下山するかしかなく、長々と 休んでいる人はいなかった。 二股から右股を歩くことにした。 センジュガンピやハクサンフウロの残り花 が見られた。 |
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センジュガンピ | ||
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右股の最初の急登を過ぎるとリンドウが現 れてきた。 その後、標高100mくらい上までにたく さん見られた。 夏から秋に右股を歩いたことはなかったの で今までは見ていなかった。ダイモンジソウ に続いて北岳で初めて見た花にまた出会えた。 |
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ハクサンフウロ | ||
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上空は広く雲に覆われているが視界はよく 鳳凰山もくっきり見えた。 また風もほとんどといっていいほどになく 汗はかくが気持ちよく歩けた。 小太郎分岐に着いて、仙丈ヶ岳から甲斐駒 がきれいに見え、その間に北アルプスが穂高・ 槍から鹿島槍まで肉眼でははっきり見えた。 素晴らしい景色だ。 稜線は多少風があるがまだウインドヤッケ を着るほどではなかった。 ウラシマツツジが早くも紅葉していた。 |
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リンドウ | ||
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仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳 | ||
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北岳周辺では営業しているのは肩の小屋だ けで、この日はかなりの人数だった。 午後は少し風も出てきて寒く感じた。 夕日は見えなかったが、中央アルプス方面 はオレンジになっていた。 |
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ウラシマツツジの紅葉 | ||
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翌朝も前日と同じような空模様で、ご来光 は鳳凰三山上空に雲がかかっていて見えなか った。 今日は北岳に登って、この下に咲く希少な リンドウを見て、八本場のコルから左股を下 って広河原に戻る予定で小屋を出発した。 山頂からの景色も素晴らしいものだった。 気温は8℃だった。 |
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夕暮れの中央アルプスと仙丈ヶ岳 | ||
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山頂からの眺望 | ||
山頂には6:20に着いたが、まだ早朝の 光が残っていた。遠く富士山と鳳凰三山、そ して池山吊尾根とその左に大樺沢が望めた。 そして間ノ岳と遠くに塩見岳も見られた。 十分景色を堪能して吊尾根分岐へ降りた。 |
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間ノ岳と遠く塩見岳 | ||
吊尾根分岐からトラバース道にかけて、ヒ メセンブリ、アカイシリンドウ、サンプクリ ンドウがあるので探したが、花は全く見られ なかった。 トラバース道を戻って丹念に探したら、ア カイシリンドウもサンプクリンドウも咲き終 わった株があった。 今月上旬にしばらく低温が続いたのでもう 咲き終わってしまった。 仕方なく、八本場のコルから御池小屋に降 り、ゆっくり昼食にして広河原に下った。 |
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サンプクリンドウ | ||
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久しぶりに北岳に登った。上空は高い雲に2日間覆われていたものの眺望はすこぶる良かった。 コロナ対策の中で初めての小屋泊まりだった。 広河原 8:03 御池小屋 10:13 小太郎分岐 13:15 肩の小屋 13:56 肩の小屋 5:45 山頂 6:20 吊尾根分岐 6:54 八本場のコル 7:56 二股 9:23 御池小屋 9:51 広河原 12:45 |
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