談合坂のSAで休憩したら、富士登山のバ スが3台到着し、登山靴を履いた人たちが休 憩に降りてきた。昼前に五合目にでもついて そのまま上るんだろうなと見ていた。 上日川峠の駐車場には4台が停まっている だけだった。支度して歩き出す。 1700mを超えているので、樹林帯の中 は暑くはないが、風がないので汗は出てくる。 登山道の脇を舗装した林道が通っており、 あーちゃんが「そういえばこの間も山道を通 らずに林道を通ればよかったと言ってたこと を思い出したわ。」と話していた。 |
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唐松尾根の道 | ||
福ちゃん荘から唐松尾根の道を行く。少し 登ると上の写真のような尾根に出る。ここの 尾根はカラマツ、ミズナラ、カエデ、モミジ などとともにブナもあるが、ブナの木は小さ い。 セミの声と野鳥のさえずりを聞きながら登 る。 ここまで花は見当たらない。 雷岩に近づくころ、タカネニガナの黄色い 花がところどころに現れ、やっとコウリンカ が見えだした。 |
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コウリンカ | ||
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雷岩には5、6人の人がいた。雲は多いが 日差しはある。 大菩薩嶺はここから10分ほどだが、展望 もないし花もおそらくないと思うので、峠に まっすぐに向かう。 |
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コウリンカ | ||
尾根筋の道は右側にコウリンカがたくさん 咲いているが、ほかの花はタカネニガナが少 しあるだけで見当たらない。 道の左右を見て、ニョホウチドリを探す。 道の真ん中の草地でようやく見られた。7、 8株だ。しかもほとんどが終わりに近く、色 も褪せていてやっと一株だけましなものが見 られた。 |
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ニョホウチドリ | ||
もっと先にもあるだろうと思って写真を撮 らずに15分ほど歩く。しかし、道の両側は ササ原になっていて、この中に咲いているよ うには思えない。 前方に避難小屋が見えてきて、ここから見 ても両側がササで覆われている。 あーちゃんに先に行って探してもらうこと にし、たつさんはニョホウチドリのあった場 所に引き返して写真だけを撮ってくることに する。 |
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賽の河原への尾根道 | ||
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家に帰ってから、改めて「週刊 花の百名 山」の写真と解説を見たが、唐松尾根の雷岩 付近ではオオバギボウシやヤナギランがある と書いてあり、雷岩から賽の河原の稜線の写 真には、ヤマハハコやウスユキソウの群生、 ヨツバヒヨドリやミヤマアキノキリンソウが たくさん咲いているのが写っている。 しかし、10年前のその当時から状況は大 きく変化しているように思う。その写真には ササの繁茂はあまり見られないが、今はササ だらけだ。 乾燥化でササがはびこり多年草の草本は生 育できなくなっているようだ。 |
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コキンレイカ | ||
賽の河原付近のガレ場にコキンレイカとシ モツケの咲き残りが見られた。しかしこれと て、ちらほらあっただけだ。 親不知ノ頭であーちゃんに追いつく。ニョ ホウチドリは全く見当たらなかったし、ほか の花も見られないという。 親不知ノ頭で、ウスユキソウを一株だけ見た。 |
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シモツケ | ||
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ほどなく、大菩薩峠に着く。 ここで昼食にして、上日川峠に下りる。 ニョホウチドリには何とか出会えたが、上 述の雑誌に書いてあったテガタチドリやタチ フウロは見られなかった。 ニョホウチドリのあった場所は、まだササ もなく、そこだけは草地だったのでこれから も何とか守ってほしいと思いつつ、駐車場に 着いた。 車は2台だけになっていた。 |
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ウスユキソウ | ||
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ほぼ10年前に発売された「週刊 花の百名山」を参考に、ヤマレコなどの情報も得ながら花の山 に行ってきたが、鉢伏山、櫛形山、そして今回の大菩薩峠とずいぶん花の種類や量が様変わりしてい る山がある。乾燥化によるササの繁茂やシカの食害などで花が減っている。 シカやサルの食害などは少しは防ぎようがあるが、ササの繁茂などは、特に国立公園内では手だて がないように思う。何とかならないものかと考えさせられる。 上日川峠 10:00 福ちゃん荘 10:25 雷岩 11:31 賽の河原 12:13 大菩薩峠 12:22 上日川峠 13:30 |
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